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今日の役者仲間の友人の日記。
「あたくし、物を捨てられない質なのですが。
小学校の頃使ってたクレヨンとか、
中学生の頃買ってた、PCエンジンの雑誌だとか、
じょう君に貰ったモスラの糸が出るスプレー缶だとか、
勿論、教科書類も。
だが、今捨ててます。
最初は溜め込んだ台本やら楽譜やらを捨てて、
衣装で使うかもと思って捨てられなかった服などが続き、
演技の勉強のためととってた映画を消して、
そんな中困るのが、劇団の写真名鑑。
結構見たりするんだけど、どうしようかなぁ。劇団の新しい知り合いはもうできないだろうから捨てても良いのだけどね。
台本捨てる前に、読み返すと、力抜けてていいかんじ。もう上手くなろうとする必要もないしね。
本はびりびりに破いて一枚づつ持ち歩いてる。たまに読んだり、メモ代わりにしたり。」
彼、最近劇団を退団したんです。
で、別の場所で勉強するの?ってきいたら「役者は卒業かな」といってたので。
もう上手くなろうとする必要もないなんて言葉、彼からききたくなかった。
年齢も年齢だし…覚悟した。。
そしてもう潮時だと決断した。
…でも私は彼はきっと戻ってくると思う。
直感ですが。
私は、、きっと何歳になっても捨てられないと思う。。
夢をあきらめても…というより何歳になっても表現者の道に対して踏ん切りがつかない。
未練たらたらな女だから。
だから、今もしがみついている。
第一、楽譜も台本もきれいにとってるわけじゃないけど床に転がっている。
…もういらないものはすてればいいのに。
捨てたら…メロディーも台詞も自分から削除されるような気になってしまうから。
唐突に、、
「お前だれだよ。」って思うことがある。
自分自身のこと。
私って何者?って。まるで小学生みたいに。
ピーターパン症候群ですから。
ある日、合唱曲のコレクションを漁ってたら
高校時代の声楽コンクールやら、合唱部のコンクールやらフェス、
大学時代の合宿の練習中の録音などがでてきた。
どの録音にも当時の自分の声がわかるように入っていて
(つまりは部分ソロが入ってる曲がほとんど)
自分の癖やら、好きな部分、大嫌いだった部分を見つめなおすことができた。
ずっと、みつからないCDがあって…
届いて1回聴いてすぐ封筒にもどして封印している最後の定期演奏会のCD。
あれのソロをもう一度自分で聴いて確かめたい。
歌唱力ではなく、声を確かめたい。
自分がどんな精神状況だったのか…一声きけばわかるから。
でも…自分で封をしてどっかなくしてしまったから…
まだ聴くべきじゃないって誰かが言ってるのかもしれない。
見つからないし。
当時に、大学受験のときに提出した論文やら、自己推薦書やら、資料が大量に出てきた。
高校生の私は、本当に等身大以上で生きていたなぁと思った。
自分のできる限りの時間、能力で一生懸命生きていた。
その経験や、自信のご褒美として合格を得て
自分の一般的には少ない能力で学生生活を全うしたご褒美として
学位と教免を得た。
偶然にも、学位証明書も出てきた。
その日は、そんな自分の通ってきた道、得たものをたくさんみた。
…こんなにキラキラオーラを出して生きてきた10代だったのに
今の私はなぜ卑屈的な人間で生活しているんだろう、とか
なんで「私なんか」と思って今の環境にいるんだろう、とか
自分の頬をはたいてやりたい気持ちになった。
私は何ひとつ、無駄なことなんてやってきてないのに。
むしろ、他人よりもきっとたくさんの…みんなが経験したこともないことも経験してきているのに。
確かに、何をしてもこれが人よりずば抜けて一番!というものはないかもしれない。
でも総合的に、自分を見直して、今まで自分に蓄積してきたものをもう一度見つめなおしてごらん
と、自分にいうことができた。
さぁ、がんばろう。
時間はいつまでもゆるされてるわけではないけど。