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チャイコフスキーのバレエ作品だったら、断然「くるみ割り人形」が好きです。
『ブラックスワン』観ました。※作品の内容が少し入ってしまうのでご了承ください。
芸の道で生きて行くために必ずぶつかる壁。
自分を邪魔するものは排除していかねばならない。
上に這いあがっていくためには、役を勝ち取るためにはどんなことでもする。とか
ライバルへの嫉妬で狂いそうになる、とか。
手に入れた大役を誰にも奪われたくない。とか
でも、この作品中でも監督が「君の道をふさぐものは君自身だ」と言った。
つまりは、周りの人間が攻撃してくるとか、ライバルが自分のポジションを奪ってくるとか
そういうことではなく
そういった「邪念」が自分の道を邪魔しているということになる。
この作品の場合、役を演じるために必要な要素が自分に足りなかったために
「役」を煮詰まるほど考えすぎ、周りの目を気にしすぎ、ライバルの存在を自身の中に取り込んでしまったために
「役」にのまれて、精神が崩壊してしまった。
作品中、初日の舞台に母親が行かさないようにしたのは
「母親」であるからこそ、娘の「役につぶされてしまう」病気に気付いたのだし。
この映画をこりゃまた母が先に観てしまっていて
「あんたにも今後先、起こりえることだから」と言われたので。。
観たあと…
確かに。ごもっともです。
記憶に新しいです。
精神が蝕まれるほど狂ったことはないけど。
表現者という道を生きていると、、
現実に戻れなくなったりとかもするし。
(高校生のころ、1つの役のことを考えすぎて階段を登り降りするときにスカートをつまむ癖がついてしまったこともある)
バレエ団にいたときは、私は一番上のクラスにいても一番の落ちこぼれだったので
公演のとき、いつキャストを外されるのかとドキドキしながら稽古に臨んでいたこととか
下のクラスの子にとって代わられるのじゃないかとか。
そんなことを思い出しました。