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2011/05/15
この台座の部分は仏像が直接乗る部分で、蓮台と言い、蓮が咲いた様子を表しています。
一枚一枚の花びらを貼り合わせ蓮が、咲き誇る姿を現します。
部分的に破損した所と一番下の花弁が、数枚無くなっているため他の部分と形を合わせ制作していきます。
形だけではなく接着したときに花弁の開き具合や高さも調節しなければなりません。
ここは、最も重要なポイントなので微妙な調節が必要となります。
この後、古色仕上げをするために紙やすりで磨きます。
そうすることにより塗装をした時に色ののりがよくなるのです。
こうして色を塗り完成となります。
この作業に従事していて過去にも修理がなされていた事がわかりました。
この1体の仏像を通して過去に何処を直し、どんな方法で行なったのかが昔の仏師と会話をしているようにわかるのです。
時代をこえて繋がるとはこのようなことを指すのだと思います。
古い仏像が今日までも残っているのは、この様な修復の繰り返しがあるからです。
この長い日本の歴史の一端に自分も携われることを大変誇りに思っています。
2011/05/15 07:22 | konno | No Comments