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2015/03/30

夜がこの一週間で、急に冷え込んで参りました。23度位。快適に眠れます。日本は桜ですね。桜はインターネットで見るものです!!!(あぁ、寂しい…)

昨日の日曜日(3月29日)は、教会の暦の上ではパームサンデー(枝の主日)という日で、イースターの一週間前の日曜日でした。イエスキリストという人が、処刑される5日前に人々から大歓迎されながらエルサレムに入城する日を祝うます。祝いと言ってもこれから、このエルサレム入城からは最終的に弟子に裏切られ、人々からはじかれ、処刑される受難の道の始まりとも言えます。なので、この日を別名「受難の主日」とも言います。ちなみに主日とはキリスト教の中では日曜日のことを言いますので。そして、この受難の主日からの一週間を「聖週間」といい、イエスが歩む受難の道に心を馳せる、そんな一週間になります。

そんな日曜日、僕は何をしていたかというと、やはり教会でラッパを吹いてました。いや、「コルネット」を吹いてました。僕自身はキリスト教でもカトリックを信奉しておりますが、昨日参列した教会はプロテスタント教会。時々ブラスバンド要員で呼ばれるのですが、今回呼び出された団体さんは、またよくお世話になっているトンガ警察。トンガ警察が一年に一度業務シフトに入っていない警官全員で参加する日でした。僕はコルネットですが、ソプラノコルネットという、例の最高音域のパートのヘルプ。警察官には担当者がいますが、なんとも情けなく、頼りなく…。そうなると僕が呼ばれます(笑)。
呼び出されたのが木曜日の晩に行われた、いわゆるゲネプロ(ゲネラルプローベと言って、プログラムの通りに行う通し練習)のその場。楽譜もそこで初めて目を通す。曲目はモーツァルトの「レクイエム」から「Rex tremendae(恐るべき御稜威の王)」「Dies irae(怒りの日)」にポール・ロヴァット・クーパーの「Where eagles sing」の3曲と、あとは礼拝の音楽。どれも吹いたことない。レクイエムに関しては、このために警官の一人がオーケストラから金管バンドに編曲した物なので、初めてなのは当たり前。Where eagles singはブラスバンドの世界では有名な曲ですけど、僕は吹いたことがない。超カッコイイので、是非お聞きください。モーツァルトは個人的になかなか触手の伸びない作曲家で、実はあまり聞いたことがなかったりするし、この有名なレクイエムでさえ、実は知らなかったりします(音楽学と言って、音楽を研究する場に一時は身を置いていたくせに、なんとも恥ずかしい限り…)。初見ゲネプロで、二回目が本番。いつも綱渡りですね、自分。

で、レクイエムの方は、声楽曲で、当然合唱が加わる(というか、合唱の伴奏がオーケストラといった方が正しいかな?)わけですが、その合唱団が100%トンガ警察官。これがまた、なんで君たちそんなにうまいの?と「時々」思わせるうまさ。トンガ人と特徴で、誰かのあとに続く主体性の無さのお陰で、イロイロとあまい所があるんですが。特に出だしは必ずコンマ数秒遅れます。しかし、演奏タイミングを考えると、このコンマ数秒が、気になってしょうがない…と思ってるのは僕一人のようです。基本的にはうまいと思いますよ。そして、歌詞はちゃんとトンガ語が当てられています。きちんとした翻訳なのか、曲に合わせてテキトーに歌詞を当てはめたものかはわかりませんが。

そのブラスバンド伴奏で僕に振り分けられたパートは…

音、高すぎだろ!!!!!

そんな絶叫パートでした。僕、実はそんなにハイトーンヒッターではなく、どちらかと言うと、下でハモる方が好きなんですが、トンガの中で、正直なところ、ソプラノのヘルプは鈴木を呼んでこい!という感じになってるっぽいです。まぁ、目立つし、休みが比較的多いし、かっこいいので好きなことは好きなんですが、ハイトーン過ぎてしんどいのです…。

トランペットで言うと「低いド」「真ん中のド」「高いド」と3オクターブ、通常の教則本などでは掲載されています。チューニングは真ん中のド。五線譜上で説明すると低いドは五線の下加線にあるド。真ん中の土は第3間と言って、上から2つ目のスペースにあるド、高いドは五線を上にはみ出して、加線二本追加するところにあるド。大体この音域で、音を出すことができれば、大抵の曲は演奏可能です。音域上。通常は五線譜内に収まってくれていて、はみ出すと「高い」という認識が生まれる人が多いようです。

なんですが、今回の渡された楽譜をトランペット(もしくはコルネット)に書き換えると、高いところでは、上の方に加線4本ほど追加しなければいけない位。高ぇよ!!!。通常のトランペットの譜面じゃないです。ソプラノは4度低く書かれているので、譜面上は普通に高いかなぁ…程度の譜面ですが、実際は「メッチャ高っ!!!」。昨日は僕自身の調子も良かったので、そんなに大きく外すこともなく演奏出来ましたが。調子の善し悪しで、出るか出ないかの音域は、実用的とは言えませんね。自分、まだまだです。ロヴァット・クーパーの曲なんかは、決まると超かっこいいんですよ。

と、そんな礼拝を終えた後、警官たちは集合写真。当然僕は入りませんが。そして、そこから警察署まで10分ほどですが、パレード。演奏曲目は僕には知らされておらず、吹き始めてから「あ、この曲ね」という感じ。ちなみにトンガの日曜日は、キリスト教以外の音楽は「認めてられていない」ので、このパレードもテンポの良い賛美歌で。久々に歩きながら演奏した。しかし、当然楽器ケース等は教会に置きっぱなしなのと、フルメンバーのブラスバンド編成だったため、長椅子のアレンジをしたため、その片付け等で引き戻す(笑)。引き返しは警官の乗用車の後部座席に乗せてもらいました。こういう時、僕は「必ず」真ん中シート。昨日の両サイドは120kg君に130kg君。気分的には二人がけシートに3人座る感じ?メッチャ狭いし、彼ら肩幅あるから大変なんです…。前二人も似たような連中だったので、既に重量オーバーなんじゃね????横からの衝撃がクッションになるか、その体重が凶器になるかはその時の運次第…。

ちなみにその礼拝にはテレビが入っておりまして、ライブ中継されてました。ラジオも。今までこういう状況がちょくちょくありまして、自分がテレビにでいてるのを見たことがない。でも、この演奏に関しては自分でも気になったので、見たかった。で、その日の夕方、「もしかして録画放送してるかも」と、普段見ないテレビを、恐らく半年ぶりくらいにスイッチを入れるとちょうど再放送しておりましたが、礼拝最後の国歌吹奏…。しゅ~りょ~。その国歌を聞く限り、自分の音、思ったより飛んでないというか、全然予想以上に聞こえてないことが発覚。となると、苦労して、調子のいい時にしか当たらない音域を頑張ったのに、実は全然聞こえてなかったりするのか?一応教会内だし、ヘルプなんで、自己主張はしなかったつもりなんですが、それでももっと聞こえていると思ってたので、これにはがっくりです。もっと、遠慮せずに、ブイブイと吹いていいのかな?

そんな日曜日でした。(なんの話だ、これ?)

2015/03/30 11:55 | suzuki | No Comments