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今日はわたしが風俗嬢をしてきて学んだこと、よかったことを話したいと思います。
いつも以上に個人的な話になりますが、よかったらお付き合いください。
学んだことの一つ目は、男性も寂しいんだということです。
よく、女性は寂しがりだと言われます。男性からはいつも誰かと一緒にいないとダメだみたいなことも揶揄で言われたりしますし、たとえばわたしは一人酒も平気なのですが、同性の友人にはびっくりされたり、時には呆れまじりに感嘆されたりする。
でも本当は、男性も寂しい方が多いのです。少なくとも風俗に遊びに来るお客様については。
プレイのあと、お客様と風俗嬢は少なからず話をします。裸というのと秘密が漏れないという安心感からか、お客様はいろんなことを話してくださいます。仕事の悩み、家庭のこと。奥様にも話せないような、些細だけど真剣な悩みを吐露しているとき、本当に安心したような顔をされます。二人きりだからこそ言える、行きずりの相手だからこそ言えることもあるのかもしれないけれど、話し相手に飢えているのはむしろ男性のほうなのかもしれません。
二つ目は、どんな仕事でも真面目に取り組めば小さくても成果は出るということ。
風俗というのは見た目が重視される仕事に違いありませんが、リピートを取るにはそれだけでは不十分です。たとえばお礼の日記の更新、マメな情報発信、写真の撮り方の練習。そして同僚であるスタッフに対しても丁寧な態度を貫くこと。
そういうことを積み重ねていけば、お店のほうでもある程度成果を認めてくれますし、その結果として露出を増やしてくれたりとか、フリーのお客様に推薦してくださったりとか、援護してくれたりするのです。もちろん、素材がいいに越したことはありませんが、コツコツ努力するのは絶対に無駄じゃない。
努力は必ず報われるわけではありません。可愛い子はそうでない子より圧倒的にアドバンテージがある。それは整形手術でもしない限り埋まらない差ではありますが、接客や態度など努力でカバーできる部分もある。
勉強以外でそういう経験ができたことは、わたしにとっては大きなプラスでした。
もちろん、風俗という仕事そのものに対してネガティヴなイメージがあることは承知していますが、それでもそこで働くことを選んだ以上、得るものは大きなものであってほしいとわたしは思います。
金銭的な面でもそうですが、あらゆる仕事の中でエンドユーザーと提供者がじかに向き合う、しかも1対1で、裸でという仕事はほかにありません。
だからこそ傷ついたりもするし、悩むこともあるけど、覚悟した仕事のなかから自分にとってプラスな出来事はあってほしいし、わたしにはありました。
風俗で働く女の子たちはみんな何らかの事情があります。
でも、そういう子たちだからこそ、気付けることもたくさんある。そう、わたしは信じています。