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視線を感じる。
やっぱり、、、
こちらが歩くとむこうも歩く。
ああ、もっと大きいのが出て来た!
家の近所のチンタセネーゼの養豚場です。
チンタとは、ベルトという意味で、
お腹にベルトを巻いたように、白い帯のある
シエナ種の豚です。
この豚、歴史は長く、古代ローマの時代にはすでに養豚されていたと言われ、
しかし豚の原種、イノシシにとても近い高級豚です。
こちらに敵意はないと確認すると、
柵の近くまで集まって来て、
まるでそこのドングリを採ってくれと言っているかのように人懐っこい。
豚も可愛いもんですね。
このドロドロの地面、
豚達にはちょうど良いのですが、
私たちには頂けません。
かといって引きこもるのも頂けません。
どうせなら、水つながりで
長女が夏からずっと行きたがっていた「釣り」に。
目指すは海ではなく、こちらの湖。
「もう冷たいよ、、、」とブツブツ言いながらも、
釣り竿を持ってついて来てくれたリーノさん。
今日はキノコではなく、魚について教えてもらいます。
エサは巨大ウジ虫。
ゲー、中でムニュムニュ動いてる〜
なんて言葉は心にとどめておくと、
やはり子供達は全く平気なようです。
強いもんですね。
さあ、釣れるかな?
なんとか釣らせてあげたいと
パチンコで飛ばすのは、トウモロコシの粒。
魚をおびき寄せる作戦です。
しかしその後ろ姿変わらず。
奥で微妙な水面の動きがあったので、
私は一人、コッソリと反対岸へ。
まるで絵画のような世界。
子供達の声から離れ、耳に入るのは
動物の動く音で一斉に飛び立つ鳥の音、
風の音、そして
ミツバチ達の羽音。
水面が動いていたのは実は、
ミツバチが泳いでいました。。。
しかし、なんて贅沢な時間だろうと
一時間くらいボケーとしていたら、
「肉食べないなら釣りなさいよーーー!」
と叫ばれました。
どこでもかあちゃんは
みんなの腹時計にピッタリと合わせてくれるのです。
一旦竿を置いて、
お腹の中から暖まった後はもう一度!!
みんな少しずつ場所を変えて再挑戦!
なのですが、
少し浮きが揺れたような気がする物の
全く釣れる気配なし。。。
辛抱が切れた私は竿を置き、
やっぱり草。
こちら、喉の掃除なんて言われる、
生で食べるとイガイガとする苦い野草。
他にも、タンポポ系のラディッキオ、
菜の花系のラパストレッラなど。
さっと湯がいて酢をきかせると美味しい、苦い野草ばかりです。
正に陰の中に育つ陽です。
さて帰り道、
釣ろうとは思っていなかった私は
釣れない事にイライラし、
ものすごく楽しみに釣りに挑んだ娘達は、
「水の表面は冷たいけど、
下はそうでもないから上がって来ないんだよ。
水温の上がるポイントを探さないとねぇ、、、
難しいけど、いつか必ず釣れる!!」
意味もなく苛ついたかあちゃん、
恥じるばかりです。。。