こんにちは!もう10日寝ると僕の誕生日です!の、北沢力です!
1+1=2
学校で教わるような勉強には必ず答えがありますよね?
僕ら声優の仕事は1+1が必ずしも2だとは限らないような仕事だと思います。
1+1の答えが2だと思っている声優は、現場に行って答えを『2』だと言うのでしょう。
しかしそれを『答えを5にしてください』なんて言われる仕事もあります。
『5』どころか『3』であったり『9』であったりする場合もあるという事です。
じゃあ答えは何なんだ?みたいな疑心暗鬼になるような場合もあります。
答えが『3』だと言われた場合は、そもそもの問題が『1+1』では無いなんて事も視野に入れなくてはなりません。
『1+1=2』という発想しかできないと答えが他の数字だった場合に対応できなくなります。要するに、仕事にならないという事です。
『こうでなくてはならない』という考え方だと幅広く色々な事に対応できなくなってしまうので、柔らかい頭が必要な仕事だと思います。
1+1=2という数式が通用するような仕事があったとします。初めての仕事でこの数式でうまく行ったならばその声優は次の仕事でも1+1=2という数式を持ち込むのではないでしょうか。ただ、うまく行った現場と同じ現場だったらまだ良いですが、違う現場で同じような数式を持ち込まれてもそれが通用するかはわかりません。
しかし、1+1=2という数式を貫き通すのも一つのやり方かとは思います。僕みたいな小心者にはできない方法ですがそれはそれでいいのだと思います。
一体何の話なんだって話ではあるのですが、何が言いたいのかと言うと、これと言った答えが無いような仕事なんですよーって話です。
僕は僕なりの方法論がありますし、あの人にはあの人の、この人にはこの人の方法論があります。一人一人皆、方法論は違うので、これはこうだ!と決めつけた言い方は出来ないという事です。
僕はよく『僕は〇〇だと思います』という言い方をするのですが、それは、僕の意見であって、全ての人が同じとは限りませんよという意味を含んでいます。
決めつける言い方も好きじゃないですし、自分が経験した中での答えしか言えないので間違えている可能性もありますし、何より頭が固いなと思われるのが嫌だからです。
1+1=
僕には答えはわかりません。わかりませんが…
色々な答えを用意しています。出した答えが間違えていたとしても求められた答えにすぐ近付けるスキルも磨いているつもりです。
1+1=2というように答えがちゃんと出るような仕事にも僕らの仕事とは別の難しさがあるのでしょうが、僕らの答えが無限にあるような仕事は大変です。
大変だからこそ、答えが決まっていないからこそ…
奥が深く、面白いのだと思います、声優の仕事は。