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2014/07/06

拝啓

今年は夜店に3回行きました。うち2回はひとりです。

さて、もうすぐ卒業して10年経ちますが、未だに「東大生」と呼ばれます。 一刻も早いアイデンティティの確立が急がれます。 僕はありがたいことに、小学校(市立)、中学校(市立)、高校(県立)、大学(国立)と、圧倒的に公教育にお世話になってきました。

豊橋を含む三河地域(愛知県の東半分、名古屋じゃない方)は、高校について圧倒的に公立指向。 実は、小学生のとき、少し名古屋の私立中学受験を考えたことがあったのですが、親から「豊橋からでも東京大学行けるのに、わざわざ名古屋まで行く必要ない」と言われたこともあります。

少しデータが古いですが、都道府県別の東大合格者数ベスト10と、公立校出身者の割合は、こんな感じ(公立出身者/東大合格者)。

*1東京都 *90 / 999 = *9%
*2神奈川 *44 / 269 = 16%
*3愛知県 143 / 201 = 71%
*4兵庫県 *28 / 191 = 15%
*5千葉県 *33 / 103 = 32%
*6埼玉県 *61 / *89 = 69%
*7広島県 *12 / *78 = 15%
*8福岡県 *38 / *75 = 51%
*9奈良県 **2 / *70 = *3%
10岡山県 *29 / *58 = 50%

愛知県71%! 圧倒的な公立力。 埼玉も69%と肉薄していますが、1都3県に集約すると16%(228/1460)。

だいたい毎年10名以上コンスタントに合格者がいる高校が、岡崎(西三河)、旭丘(名古屋)、一宮(尾張)、刈谷(西三河)、時習館(東三河)。 名古屋だと私立の東海や滝などもありますが。

なぜ、愛知県の公立高校がこれほど強いのか。 単純に人口が多い、先生ががんばっている、などもあると思います。 けれども、愛知独自の入試方式『複合選抜』を見逃してはいけません。

『複合選抜』とは、わかりやすく言うと、公立高校を2つ受けられるというもの。 僕はこれが当たり前の教育環境だったのですが、どうも全国的に公立高校は1つしか受けられず、2校受けられる地域というのはかなり特殊なようです。 2校と言っても、地域トップ校と二番手校はいっしょに受けられず、だいたい「トップと三番手」「二番手と四番手」というように、たすき掛けにでないと受けられない制度になっています。

でもなぜか、刈谷と時習館は両方受けられます。 ちょっと遠いけど。

2校受けられる最大のメリットは、生徒が冒険できるということ。 もし無理めな高校を受験してダメでも、もう一つの高校が受け皿になれるので。

もうひとつ、試験における内申点(通知表)の割合が大きいというのも冒険しやすい要因です。 僕が高校生のときは、一律に内申45点当日試験50点と約半分でした。 今は学校ごとに1/3 or 半分 or 2/3と選択できるようになっており、偏差値が高い高校ほど、当日試験の割合が大きく(内申の割合が小さく)なっています。 それでも、事前に持ち点の半分(当時)がわかっているというのは、勝負がしやすい環境であったと思います(逆に当日の一発逆転は難しくもある)

もちろん、公立高校なので授業料が安い。 当時、月1万円ほど、今はなんと無料!(公立高校無償化法に依る ※H26より高所得世帯除く)

そして、ここからは実体験なので、母校時習館(じしゅうかん)についての話ですが、塾に行かなくてもいいくらいには、高校の教育が充実しています。 田舎では、予備校も一番上のクラスは、名古屋まで行かないと存在せず、豊橋校舎には設置されていなかったので。 というよりも、予備校行く余裕がないくらいに、学校からたくさんの課題が与えられていました。 予備校も高いですからねー。

というわけで言いたいのは、愛知の公教育はとっても充実していますよ! お母さん、子育てするなら豊橋ですよっ!

ちなみに、公立高校で全国1,2を争っているおとなり岡崎高校。 あまり触れられませんが、その躍進の大きな理由は、岡崎にできた国立研究所と、トヨタ本社のご子女方々とか。 特に、国立研究所の社宅(?)がある校区では、その小学校が周りと比べて、すごく成績優秀といううわさも。

氏か育ちか。

敬具


<参考>
“平成22年度 都道府県別東大・京大合格者ランキングと公立高校占有率”
http://homepage3.nifty.com/katu-kobayashi/hiroshima/toudai_10.htm

2014/07/06 11:30 | naoto | No Comments