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2014/07/07

母の東京音楽大学退任記念演奏会でした。

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出演者は先日の記事に書いているのであえてここには挙げませんが、現役の音大生から世界で活躍するピアニストまで、母と関わりの深い人たちが出演してくれた演奏会となりました。

僕はミューザ川崎で東京交響楽団の演奏会本番があった為、母の演奏会を第1部から聞く事は出来ませんでしたが、このミューザの演奏会の前半がピアニスト小菅優ちゃんのソロによるリストのピアノ協奏曲第2番。この小菅優ちゃんは10歳まで母の生徒さんで、彼女はこの日リストの協奏曲、さらにアンコールを弾き終えると大急ぎで紀尾井ホールに移動し、すぐに母の演奏会でモーツァルトのソナタを演奏してくれるという離れ業を見せてくれました。彼女の音楽はもちろん、そのスタミナ、パワーには脱帽です。

この日出演してくれた門下生のほとんどは僕も知り合いで、懐かしい再会となった人たちも大勢いらっしゃいました。そんな人たちとの再会の場となったこの演奏会、母のみならず僕にとっても大変嬉しく、意義深い一日になりました。今回出演した下さった方々、企画運営に携わって下さった皆様には心より感謝申し上げます。

幸い、ミューザでの演奏会が昼本番だったので、急いで移動して何とか母の出番である第4部には間に合い、シューマンのピアノ五重奏曲を聴く事は出来ました。

本音を言うと、母から「何か一緒に弾かない?」と言われれば仕事を断ってでも演奏したかったんですが、お声がかからなかったという事は、まだ演奏家としては認められてないんだなと感じ、悔しさと無念さでいっぱいです。この日クインテットに出演してくれた生野君は唯一「僕の友人枠」として出演してくれたので、勝手に彼に魂を預けたつもりでした。チラシ、ポスター、プログラム、チケットのデザインで多少なりとも母の力になれたかな?とは思いますが、チラシに関していえば作成時間も無く多くのミスを犯してしまい、猛省しております。

母の演奏はというと、最初は若いカルテットに老人介護される状態になるんじゃないかと心配だったんですが、演奏を聴く限りがっつりカルテットを支え、まだまだ元気な母の姿に安心しましたし、相変わらず美しい音色、そして最後の最後で音を外したりカーテンコールで譜面台を倒したりというお茶目な一面を見せる辺り、母の特徴が全て出た演奏会でした。

他にも母が可愛がってきたチェリストの趙静ちゃん、バリトンの寺田君、祖父の愛弟子だったヴァイオリンの佐藤俊介君、そしてヴァイオリンの中川さんとチェロの門脇君などは多忙を極めるスケジュールのなか出演してくれました。彼らにも感謝するばかりです。

演奏会後のレセプションでは母の昔からの友人である俳優の石坂浩二さんをはじめ、音楽会のみならず母の交流の広さを伺わせる多くの方々が参加され、お話していて「母は温かい人たちに囲まれているなあ、これも母の人懐こく裏表のない性格が為せる業なんだろうなあ」と感じた次第です。

きっと母はこれからもピアノを、音楽を勉強し続けると思いますし、また幼い子の育成に力を注ぎたいと話していましたから、まだまだ元気でいてくれると思いますし、皆様のご支援が必要になると思います。今後とも、母をどうぞよろしくお願い致します。僕も、陰ながら母の力になれるよう、そして母に追いつくよう音楽に邁進していこうと思っています。


感謝。

2014/07/07 01:10 | sumi | No Comments