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2014/06/13
皆さん、おはようございます。
先日、我らがフィオルディリージ役の水野さん宅にて、
コジのメンバーで「遊ぼう会」というのを開催したのですが、
飯を食い、酒を飲みつつ、ハネケ演出のコジDVDを
みんなで鑑賞してきました。
いわゆる現代演出というやつですが、
このハネケという演出家、何のことはない、映画監督です。
そちらの方でご存知の方の方が多いのではないでしょうか。
どういう演出かと申しますと、
結論からいえば、私の演出から、
白バラにまつわる設定、
つまり、フェランドとフィオルディリージが元恋人だった、
という、モーツァルトの人生に寄せた設定を取り去れば、
きっとこうなるだろう、という演出です。
フェランドとフィオルディリージは結びつくも、
全体の人間関係としては壊れてしまう、という結論です。
愛憎が入り乱れ、収拾がつかなくなる、
というのが近い表現でしょうか。
ハネケ演出で重要と思われる事柄をご紹介しましょう。
変装して現れた男たちは、
当初、自分の恋人を口説き始めるのです。
それが、1幕フィナーレで毒を飲むあたりから様子が変わります。
まず、変装を外して毒を飲むのです。
ですから、正体はもろばれ。
その状態で相手を取り換えて口説くのです。
それに陥落しかけた姉妹が、
1幕フィナーレの終わりで、本来の恋人に詰め寄り、
ブチ切れて1幕が終わるというわけです。
その上で、2幕では女性自ら相手を交換し、
デートに応じ、最終的に陥落してしまう、という筋。
すべてが真実の選択の上に成り立つ結末ゆえに、
元に戻そうとしても、もう戻れない、
無理に戻そうとすれば崩壊するような関係になるのです。
2014/06/13 12:05 | bonchi | No Comments