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2014/05/22

先日、こんなニュースを見つけました。

私は「原発風俗嬢」(1)現場作業員の間で蔓延する「ドラッグ中毒」の実態
http://www.excite.co.jp/News/society_g/20130319/Asagei_12721.html

本当のところがどうか判らないので作業員の方に本当にドラッグ中毒者が多いかどうかはさておくとして、わたしが一番この記事を読んで引っ掛かったのは「数々の“修羅場”をくぐり抜けた亜衣だからこそ、恐怖におびえながら働き続ける原発作業員たちの“心の闇”を共有できるのかもしれない。」という一文でした。

 

風俗嬢は修羅場経験者が多数います。

わたし自身も店内での本番強要を拒んでお客様の恨みを買ったこともありますし、ストーカー被害の経験もありますが、これは本当にライトな例。レイプされて妊娠、というお客様とのトラブルもあれば家族との確執、ビジュアル・演技力を重視される職業であるだけに精神疾患に罹患する女の子も多く、風俗嬢はなんからの形で修羅場をくぐっている子が多いものです。

が、だからこそ、風俗嬢はお客様の弱さやメンタリティをあまり否定しないという傾向が見受けられます。自分が痛みを感じたことがあるからこそ、お客様の悩みも否定しない。そんなことで、と他人が思うことであっても本人にとっては大問題であるということを、風俗嬢は前提として共有しているような気がします。
(勿論悩みにも軽重はあるでしょうし、その中にはモノの大小だのといった本当に何故そんなことで・・・と思うものもありますが。。。)

勿論、風俗に来る女の子の全てがそのような子ではありませんし、風俗に遊びに来るお客様が全員何らかの心の闇だのトラウマだのを背負っているとは思いませんが、その素養がある者同士の場としては風俗という場はとっても有効に機能してしまうんだろうなあと思うのです。

わたしの経験からすると、そういうお客様であっても殆どの方はご自身の悩みをプレイ中に吐露することはありません。ただ、感じられる、というだけなのですが、例えば顔色が悪いとか、口調が妙に重いとか、いつもと何かが違う、というニュアンスに近い情報までお客様は行為の間に風俗嬢に伝えてきます。表面上は明るく振る舞っている方でも、傷口がぽかっと見えるような感じのお客様と接する時もあります。そういうお客様は、他ではだいぶ無理をされているのだろうな、と思うのです。

この奇妙なシンパシーは愛情が介在しないビジネスとしての肌と肌の触れ合いだからこそあるのかもしれませんし、受け手である風俗嬢の受容性が平均して高いという理由もあるのかもしれませんが、なんだか不思議に胸が痛ましくなるニュースでした。

 

2014/05/22 06:43 | chica | No Comments