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皆さん、おはようございます。
福島と原発の問題が、美味しんぼ、という切り口から、
新たにクローズアップされている昨今ですが、
結論から申し上げておくと、
私は美味しんぼというマンガで何が書かれようと、
それをやり玉に挙げる気はない、ということはお断りしておきます。
偏った情報を取材したのかもしれませんが、
取材して得たものには忠実に作品を拵えたと思います。
そして、そこで語られているのは原発が原因となった悲劇であり、
それは原発そのものへの批判なのであって、
福島に客が来なくなったとか、そういう次元の話をするのは、
嘆かわしいのを通り越して間抜けでしかないと思います。
美味しんぼが何と言おうが言うまいが、
福島が危ないと思ったら、その人は福島には行きません。
私はどうかといえば、福島が危なかろうが危なくなかろうが、
別に命を惜しむものでもないから、平気で行きます。
本当に危険である、とされている区域に私が行かない理由は、
そもそも人がいないから、私には用事が生じない、
もちろん、そこで美味いものが食べられるわけではない。
従って行く必要がないから行かないだけのことです。
だいたい、福島の問題というのは、
例えば原発賛成と言おうが、原発反対と言おうが、
そもそも安全圏にいる人間が何と表明したところで、
福島県民にとっては、ふざけんな、としか思えない表明です。
原発反対は放射能忌避に繋がり、ひいては
福島県民差別にもつながる考え方だし、
原発賛成は、危険を福島県民に押し付けているようなもので、
どちらにしても腹立たしい話。
県民にとってそんな複雑に入り組んでいて、
利害どちらの立場にも傾きがたい事情を抱えた原発問題は、
どう考えても県民の地雷なのです。
そしてこの状況こそ、21世紀日本人の原罪であると私は考えます。
この原罪をどう巻き返すか、
原罪であることを認めて考えていくことなくして、
状況の打破はあり得ず、永久に利害対立を生み出すだけです。