« | Home | »

2014/02/27

合唱団を指導する人間、特にアマチュア合唱団ではやっぱり、「合唱あがり」の音楽家であってほしいと私個人は思う。
以前、私が言った青春を感じる「合唱」をひたすらやり続けた人間こそが、ふわぁっと幸せを口伝えで教えられると思うからだ。

「合唱あがり」でなくても吹奏楽、管弦楽出身の方が合唱団の指揮を務めることもある。

合奏と合唱は、仲間のブレスを感じて大気を動かしていく作業は似ているので、指揮者としての指示の仕方は似ている。

が、合唱あがりの人間というのは「音を正確に出す」「和音、アンサンブルをする」という当たり前のこと以上に、合唱ならではの声の出し方を身体で知っている。

だったら、声楽科出身の指導者でもいいじゃないかとなるが、かまわない。

だけど、「合唱あがり」にこだわるのはその指揮者の方がどんなジャンルの合唱を体験してきたかにもよるが、青春時代に合唱をしながら、どんな生活を謳歌したのか、どんな青年でいたか、合唱に求める音色に積み上げてきた人間味を感じられたりするからだ。

合唱は、身体の楽器がそれぞれ違った仲間あってのものなので、思いやりや優しさが指導や歌で感じられるのだ。

歌い手がパート内や間でトラブルになることの一つ、歌居心地がいいかどうかは、メンバー内の思いやりで決まる。

音楽面以外にメンバーのメンタル面も読み取れる力のある指導者がたくさん増えたらいいなぁと合唱あがりの声楽家は思う。

2014/02/27 12:28 | uika | No Comments