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2011/03/14

まず、震災の地域にお住まいの皆様には心よりお見舞い申し上げます。

3月12日、保険の仕事でお客さんの家を訪問している際に、臨時の町内放送で「東北地区の大地震の影響により、屋久島にも津波警報が発令されました」との放送があったため、状況を把握すべくお客さんの家でテレビを見せていただいたら宮城県、岩手県でのすさまじい津波の様子と、震災時の映像が流れていた。

最初テレビの映像を見た時には言葉も出ないというか「本当にこれが現実?」と状況を受け入れられないままテレビに釘付けになっていたのですが、よく見てみると「東北・関東で大地震」と書いてあり、思わず東京に一人で暮らしている母の安否が心配になり、電話を掛けてみたのですがそのときは結局連絡がつかず、夕方以降もずっと掛けてみましたが今度は電話がつながらないため、居ても立ってもいたれず、急遽東京へ向かうことにした。

ちなみにうちの実家はマンションの12階で、マンションの下をちょうど地下鉄が通っているので地下鉄が通るだけでも多少の振動を感じていたので震度5の地震があったらどんなことになるのかだいたいの想像はついていた。

本来だったら、営業回りが終わってから一度会社に戻り、退勤登録をしてから家に帰るのだが、屋久島発の最終便に飛び乗るとしたら会社に戻っていたら間に合わないのでお客さんの家も足早に帰らせていただき、自宅へ向かった。

とりあえずは航空券の手配をしないといけないので帰ってからパソコンの前に直行し、屋久島発の最終便から乗継可能な鹿児島発羽田行きの便を探したのだが、なぜか購入ができず、とりあえず荷造りを先にしてから会社に直帰の連絡と休暇の連絡を入れて再度パソコンに向き合った。

どうもニュースの状況と照らし合わせてみると、当日は羽田空港が閉鎖になる可能性が高いようだったので当日の出発はあきらめて、すぐに翌日朝一で東京に行ける便への予約に切り替えた。

結局その日の夜は母からの連絡は来ず、眠れない一夜を過ごして翌朝屋久島空港に向かった。

前日に手配をしたときは屋久島発の便も鹿児島発の便も空席に余裕があったのだが、当日空港に到着したら人でごった返していた上に飛行機は全便満席になっていた。

やはり考えることは皆同じなのだろう。震災地域に家族の居る方や家のある方々が急遽関東地方に向かった様子でキャンセル待ちのや航空券の変更をする人で長蛇の列ができていた。

私は幸いにも前日から予約を入れていたので予定通り屋久島から飛行機に乗ることができたのだが、鹿児島からの乗り継ぎ便が欠航になってしまい、鹿児島空港で足止めを食ってしまった。

幸いにも母から無事との連絡を受けたのでさほど急ぐ必要はなかったのだが、まだまだ余震に油断ができない状況だったので少しでも早く母の元へ行きたかった。

結局、欠航便の次の便のキャンセル待ちを入れたのだが、この便に乗れる確証がなかったので、空港のインターネットコーナーで他社の便の空席と発着状況を確認したら全日空の便に空席があったため、キャンセル待ちした分は払い戻しをしてもらい、全日空の便に切り替えて東京に向かった。

交通機関に乱れは出ていたが幸いにも羽田から自宅近くまで行くバスは通常運行していたため、そのバスに飛び乗り、自宅へ向かった。

途中で東京タワーの近くが見えるのだが、テレビで放送していた通り、てっぺんが曲がっていて今回の地震の規模を改めて思い知った。

同じバスの乗客は東京タワーが見えた瞬間、ざわつき始め、携帯のシャッター音まで背後から聞こえてきた。

確かに珍しいことかもしれないけどあまりにも不謹慎過ぎる行動ではないかと思う。

屋久島の家を出発してから6時間後、ようやく実家に到着し5たのだが、家の中の様子を見て愕然とした。
ガラスケースに飾られていた母の趣味の香水やブランデーの瓶は全て倒れていたり割れていて、本棚の本は全部崩れ、壁に飾ってあった額縁も斜めになり、タンスの位置も絨毯と一緒に横にずれていた。

そして3か月前に私が誕生日プレゼントにと贈ったテレビも落下の衝撃で液晶が割れて見れなくなってしまったのだが、母がなんとも無かったのがせめてもの救いだった。

ちなみに震災時、母は家には居なかったそうなので被害に遭わずに済んだようだ。

我が家の時計は自身の地震の衝撃で止まっていた。

今でも行方不明の方や孤立してしまっている方、亡くなったり負傷された方はたくさん居るのでうちの母が無事だったからと言って良かったとは決して言えないが、早い復旧を願いたい。

15日までにマグニチュード7程度の余震が来る可能性は70%ということだがこれ以上の被害が拡大しないことを心から願いたい。

東京での状況については次のコラムへ・・・・

2011/03/14 05:43 | hidaka | No Comments