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こんにちは。根本齒科室の根本です。
あ、えー
そう。きわめて重大な事態が起こりました。『あの』根本が、禁煙に成功だって?!
今回から何回かにわたって、改革と改善の違いに着目し、歯科の中での発想に関連付けて文章を書いてみようと思ったのですが、そんなことよりもはるかにビッグなサプライズが現実に我が身に起きてしまいました。
歯科にはほとんど関係ないですが、健康には非常に意義がありますので、曲げて投稿いたします。
思い起こせば、この四半世紀、片時もタバコが口元を離れたことはありませんでした。
私なりに何回か禁煙を試みたこともあります。
<『改革』型の禁煙>
「思い切ってしがらみを断ち切って、抜本的改革にまい進して~」
1990年後半から2000年前後は、こんな恥ずかしいセリフが、テレビでも流行っていましたね。
今から見たら、「○○さえなければ」「官僚さえなければ」「既得権益さえなければ」「通達・行政指導さえなければ」みたいな感じで、スケープゴート探しに明け暮れ、それを叩いて満足した気になっていただけでした。
それは私の煙草を見ればわかります。
「灰皿さえなければ」
「ライターさえなければ」
「タバコの箱さえなければ」
↓
「この1本だけwww」
などとアイテムのせいにしたりして捨てたりするなどの無意味な行動に明け暮れていました。
残りのタバコが入った箱を壁の上のほうにピンで刺して留めておいたこともあります。
いろいろ工夫して禁煙を試みるものの、一向に喫煙欲がおさまることはありません。
<『改善』型の禁煙>
そこで、改革がダメなら、改善です。
ですから今回、まず1日だけ工夫して頑張ってみることにしました。
現在のタバコは、KENTの1mgです した。
昔は6㎎くらいのを吸っていたのを1㎎まで持っていくのは割合簡単だったのですが、
1を0に持っていくので、いつもつまづいていました。
頑張りながらも、まず客観的に自分を見つめなおしてみるのも良いと、ふと思いました。
すると。私の場合ですが「行動A」と「行動B」の間、行動Cの直後、など、身近な生活の何気ない動作の合間の中に、非常に頻繁にタバコを探す瞬間があることに気がつきました。
本を読んで、読み終わって机に置いた瞬間▲スマホのメールなどをチェックして、充電台に置いた直後▲缶ビールを口にして、缶を置いた直後▲ふと感傷的な気分になった瞬間▲電話を切った直後▲駅からロータリーに出た瞬間
etc
その都度「手や」「心」がタバコを探しているのです。こんなにも頻繁に欲しくなってたのには、びっくりしました。
(何だ俺は、動物みたいだ。飼いならされた家畜というか、パブロフの犬みたいに、すぐ条件反射的に吸いたがる)
そうなんです。
これがすごくショックでした。
<ガマンしてみる>
初日は自己点検中心だから、ダメなら吸っちまえばいいや。くらいの軽い気持ちでした。
本を読んで、読み終わって机に置いた瞬間▲スマホのメールなどをチェックして、充電台に置いた直後▲缶ビールを口にして、缶を置いた直後▲ふと感傷的な気分になった瞬間▲電話を切った直後▲駅からロータリーに出た瞬間
etc
のときの自分の状況を客観的に観察することに専念しました。
・・・ううむ、切ない。手が動きそうだ!
何があったら、これを「ごまかすことができるだろうか」?
ミンティアを買ってきました。あえなく撃沈。おいしいだけでした。
禁煙パイポも買ってきました。何の役にも立ちませんでした。
やっぱり「苦い香り」「煙」を体が欲しがる癖がついているのです。
<美代子の決意~電子タバコ>
ウェルシアで、ダメもとで適当にかごに入れてみた「美代子の決意 見よ、此の決意」
それがこちらです。
(何でこんなものをかごに入れたのだろう?高いからご利益がありそうな気がしたのかな?)
恥ずかしながら、金属製のおもちゃみたいな電子タバコをしっかりと眺めたのは初めてです。
・・・ネタだよなぁ、これ。
訝りながらも、根本と胴体をネジってめます。
タバコみたいに、とりあえずくわえて、吸ってみます。
うお~、根本と胴体のジョイント部から空気漏れがスゲー
あれっ、苦い煙が、肺にあたるぞ!!(コレいい感じかも)
息を吐いてみます。「フ~~~~~~~~っ」
あっ、煙が長い!!
キタ─(‘A`)y─────┛”””
やりぃ~~~~~!!
その肺の感覚に続いて、細長く吐出される煙を見た瞬間、何だかものすごく
救われた、というか、得した気持ちがしました。
その時に、もうたばこを吸った気持ちと同じ気持ちになることが出来ました。
さっきの、手がたばこを探す感覚、切なさ、などは、もうほぼなくなってお腹いっぱいな感じです。
(もしかしたら、これいけるかもしれない!!)
もちろんご案内のとおりですが、この煙の正体は香料の含まれた水蒸気であり、
たばこを吸ったのとほぼ同じような心理的効果を得ることができます。
香料ですが、日本製では、ニコチン・タールともに無配合のものしかありません。
(よし!)
もう満足していましたが、うれしくなって、電子タバコをもう1回吸ってみました。
結構ガツンと肺に来る感覚と、細く長く伸びる苦い「煙()」。
(コイツがいれば、大丈夫かもしない!)
そしてその日1日耐えました。
電子タバコは1日もたずになくなりました。
次の朝は、うれしかったですね!!
ほとんどなくなった電子タバコを強引に吸い込み、合間はミンティアで我慢し、
昼休みになったら、またウェルシアにダッシュして、電子タバコ2本目を買ってきました。
2本目はやはり、煙も格段に多く、香りや苦味もしっかりしている。
安心しました。
<ふたたび、自己観察>
本を読んで、読み終わって机に置いた瞬間▲スマホのメールなどをチェックして、充電台に置いた直後▲缶ビールを口にして、缶を置いた直後▲ふと感傷的な気分になった瞬間▲電話を切った直後▲駅からロータリーに出た瞬間
etc
などになっても、もう安心です。
いざとなったら、電子タバコがあるから心を落ち着けることができます。
その日が終わって、よく振り返ってみました。
本を読んで、読み(中略)etc
のときなどに、切なくなる頻度が明らかに減少しているのです。
ちなみに、今日の段階で、まだ禁煙4日目ですので、全く偉そうなことは言えません。
しかし、明らかに変わってきました。
◆ ほとんど切なくなくなる
(あっ、そういえば昔の俺は、ここでたばこを探したくなってたな)
そんな過去形な感覚が増えてきました。
若干切なく感じる時もありますが、そんなときは3回に1回程度電子タバコで煙と苦味を見てしまえばすぐに満足できるようになりました。
そして最近は、電子タバコを出すまでもなくミンティアでしのげることも増えてきました。
◆ 無駄の多さに気がつく
今までは、たばこを切らせないために、買い物の時にはいつも非常に気にしていました。
たとえば、スーパーには自分のほしいタバコがなく、セブンとファミマにしかないので
必ず立ち寄るようにしていたとか。
そして買い物の際のレジでの会計額が、明らかに減少した実感があります。
29日は休診日(水曜)だったのですが、父の見舞いがてら三島に行きました。
いつもは新幹線こだま号の喫煙自由席である15号車にしか乗れませんでした。
今回は、3号車にも乗ることができます。
ご覧ください。三島駅からの富士の眺めも、禁煙前よりも一層澄んで見えますよねw
<成功の要因>
いろいろ考えてみたのですが、やはり自分の中でも大きかったのが
◇ 習慣的(心理的)依存の度合いが強かった
◇ 煙の疑似体験が、心理的依存の解消に大いに役立った
の2点だと思います。
もちろん肉体的(ニコチン)依存による離脱症状の辛さもあったと思いますが、ほとんどそれにとらわれずに、従来の方法と視点を変えて「行動」による変革に力を集中できたことがよかったのではないかと思います。
この、視点を変える、というところが、『改革』じゃなくて、『改善』のミソなのです。
また、1mgまで持って行っていたので、肉体的(ニコチン)依存による離脱症状の辛さは、思った程ではなかったように思います。
残る習慣的(心理的)依存を電子タバコでうまくあしらって、徐々に頻度も下げていくことが今のところできています。
そしてなによりも
◇ 周囲の身内の人間の爆発的な喜び
が大きいですね!!見舞ったはずの父を始めとして、母や親戚のおばなどに、本当に喜ばれました。あの弾けるような笑顔を見たら、もう裏切ることはできません。
以上、まだ4日しかたっていない禁煙ですが、ものすごい手応えを感じています。
それもこれも、『改革』ではなくて『改善』の威力が功を奏したからです。
その話については、次回以降、いくつかに分けてお話していきます。
【今回のまとめ】
禁煙もラクラク!『改革』ではない『改善』のすさまじい威力の秘密は?!次号にご期待w