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2014/01/22

皆さまこんにちは。 今年一発目でございます。 遅ればせながら本年もよろしくお願いいたします。

正月ボケを今の今まで引きずって、ようやくのそのそと動こうかといったところで、 先日、「あ ワニス系の溶き油切れてんだった。」ってなり、 久々に画材屋さんに行きました。 前にも書きましたように、以前はガバガバと無駄に色んな材料を買い漁っては無駄に 消費するような実験を繰り返していましたが、大人になってから落ち着いて作業すると、 実際そんなに使わないものでして、まとめて買ってしまえば、 かつてのような頻度で画材屋さんに行くこともしだいになくなっていったのです。 加えて、使う材料も決まってきますので、現物を手に取る必要もなくなり、 インターネットで購入することも増えていったものですから、 本当、久々に画材屋さんに行ったのでした。

目的のワニス系(完成した画面に塗布する保護用だったりしますが、描画にも使っています。) の棚に行きますと、軽く埃を被った瓶が並べられています。 なんか、僕はこの埃を被った瓶の並びが好きなのです。 だって、そんなに需要のある世界でもないのだから、埃くらいあったほうが。ねえ。 で、ルツーセ(乾燥した画面の色を復元し、加筆する際に色のバランスを取りやすくするためのもの) と、ダンマル(樹脂系の乾燥・固着補助)を買いました。

さて、次は素描材料の棚へ。 と、いうのは、なんか、素描もやりたい。素描の季節だし。 と、いうのは、受験の季節、追い込みの時期だから。です。 と、いうのは、僕は美術大学の受験を3度コケており、 未だもって冬になるとソワソワしだして受験デッサンをしたくなってしまうのですよ。 同じような人、絶対いると思うのですがいかかでしょうか?

現在はどうかわかりませんが、 美術大学の受験(油絵科)は概ね、学科は英・国の二科目、 実技で素描と油彩。

それまでに培った技術と、磨いた感性をぶつける一発勝負。 いい思い出です。

なんか画材屋で何買ったとかよりコッチのこと書きたくなってしまいました。

本番だからって気合い入れて妙な道具使っちゃって失敗したり、 会場に向かう途中、満員電車にデカい道具持って乗らなきゃいけなくて、 傍から見たらすげえ迷惑だったり。 一般入試じゃ考えられないけど、会場が両国国技館で、升席で描いたり。 使っちゃダメな材料を使っても、なんとなくスルーだったり。 油絵っつってんのに、キャンバス燃やしちゃったり。 僕の隣の人なんか、シカの剥製が画面からニョキって出てたな。 で合格してた。僕は真面目に油絵描いて落ちてんのにな。 つうか、あのシカ、どこで買ったんだろ? ハンズ? 何でも売ってんな。ハンズ。

で、たしか、試験が終わった日に友人宅で飲んで、 始発で当時住んでた江古田に帰る途中、「朝マック食べたい」ってんで、 開店するのをひとりで地べたに座って待ってたら少し寝ちゃって、 気が付いたら隣にホームレスであろうおじさんがいて、 「この時期、朝キツイよねぇ。」って声掛けられてさあ。 本物に本物だと間違えられたんだ。 まあ髪も伸び放題だったし、無精ひげだったし、 ニット帽にモッズコートで絵具の入った小汚い箱と、 ガムテレピンの入ったペットボトルをカートで運んでたから、 仕方ないなと思いましたけど。

僕、そういうのけっこうあるんですよ。 95年、あの事件が起こった頃、 僕、石膏で自分のライフマスク(顔型)とってて、 石膏ががっちり髪に食ってしまいまして、時間かければ取れないことは ないんですが、面倒だしバリカンで丸刈りにしたんですよ。 丸刈りで白シャツで絵具の入った小汚い箱と、 ガムテレピンの入ったペットボトルをカートで運んでましたからねえ、 そりゃ駅員も止めますよねえ。

なんの話だかずいぶんそれましたが、 画材屋さんで、溶き油と鉛筆と木炭を買ったという話 なはずでした。

2014/01/22 04:50 | fukui | No Comments