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こんにちは、酒井孝祥です。
ブライダルの司会者として、緊張する瞬間は多々あるかと思います。
特に、主賓挨拶の方の肩書きと名前や、お二人のプロフィールの中の学校名や会社名など、絶対に読み方を間違ってはいけないところを読むときなどは緊張します。
それを間違えてしまったら大変な失礼にあたりますし、間違ったままのものが映像記録に残ってしまいます。
しかし、一番緊張する瞬間は、実は、披露宴の本番とは別のところにあると感じています。
それは、一番最初に新郎新婦とコンタクトを取る瞬間です。
仕事の形態によって様々で、打ち合わせでお会いするのがファーストコンタクトという方もいらっしゃるかもしれませんが、酒井の場合のその瞬間は、初めてアポイントのために電話をかけるときです。
もしかしたら、通話の中で、想像していた雰囲気やしゃべり方と違うと思われてしまうかもしれません。
以前、アポイントを取るために新郎に電話をかけて、その翌日に新婦から折り返し連絡があり、僕に任せて大丈夫なのかを審査されるがごとくに、色々と質問されたこともありますが、この最初の電話が、司会者を決定する、ほぼ最終的な判断材料になると思えば(打ち合わせ後に変更するケースもあるかと思いますが、だいぶ慌ただしくなってしまいます)、かなりのプレッシャーになります。
もちろん、この最初の接点が好感触であれば、しめたものです。
ですが、もしもファーストコンタクトが上手くいかずにキャンセルされることになれば、僕自身が仕事に繋がらずに残念になるだけでなく、お二人に対しても、また別の司会者を探すという負担をかけてしまうことになります。
それが披露宴本番に近ければ近いほど、お二人にとっての余計なストレスになってしまいます。
自分のせいでそういう負担をかけてしまったら、いたたまれないものがあります。
良い司会者の条件の一つは、初めてのことで(何回もあることは稀ですが…)不安を感じている二人が、安心して披露宴当日を迎える心境を作れることだと思います。
ですから、お二人に最初にコンタクトを取る瞬間こそが、最も細心の注意を払うべき、緊張する瞬間なのかもしれません。
次回は、「スポーツ観戦の様な感覚」(古典芸能)をテーマにしたコラムをお届けします。