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地球の舳先から vol.302
旅の準備 編
ユウさんはビルマ(ミャンマー)へ行きました。
この記事は、小人ではなく、出発前夜に本人が書いたものを予約投稿しました。
写真はイメージです。
ミャンマー。かつてのビルマ。それほどの印象しかなかったけれども、
数いる旅の猛者どものうち「ミャンマーが一番良かった」という人が結構いるのです。
なんでも、人がいいとか。そのほかにも安全だとか物価が安いとか色々あります。
でも、わかりません、ミャンマー。大日本帝国の戦争のイメージしかないです。
しかしよくよく調べてみると、トルコかミャンマーかというほどの親日国家とのこと。
東南アジアには軒並み恨まれている日本ですが(中韓はタカリ屋なので話が別)
あの戦争後、仏教国マインドといえどどうやったらそこまで親日になるのでしょう。
しかも、賠償などをいっぱいして時間が解決してくれたということでもなさそうで、
敗戦直後、焼け野原になった貧しい日本にミャンマーはいち早くコメ援助をしています。
ビルマで死んだ日本の軍人は、戦闘よりも、大本営の失策で兵站も断たれ、飢えや病気で死んだ人が多いそうで、ミャンマー人の中には、いまだに「あのとき日本の兵隊さんを助けてあげられなかった」と言う人も少なくないそうです。 …そんなにいい人で、大丈夫ですか。
そしてアウンサンスーチーさん。どうもこれは、現地で大使をやっていた人の著作によれば
「軍政はよくやっている。アウンサンスーチーさんは諸悪の根源で、西欧諸国にミャンマーを経済制裁しろと呼びかけていたり、最大の問題である少数民族との対話は拒否するなど、話にならない」という見方もあるようで、この見方の是非はさて置くとしても、少なくとも「スーチーさん=善、軍政=悪」という単純なバカでもわかる構造はやはりメディアレイプのようです。
ノーベル賞だって、アレですしね。スーチーさんは欧米の傀儡なんでしょうか。
あと彼女、韓国で日本批判演説とかしてるから、彼女が国のトップについたら、
ミャンマーも親日国ではなくなるかもしれませんね。まあ、そうはならなさそうですが…
そんなこんなで、どうも結局よくわからないというか、興味を持ったミャンマー。
実はもっと昔に行くつもりでいたのですが、なぜかいつも機をうしない、
そうこうするうちに数ヶ月前にホテルをとらなければ人気の宿はいっぱい、
というくらい、ミャンマー需要は高まっていたのでした。
「いざとなったら寺に頼み込んで宿坊させてもらえる」と前向きなアドバイスを頂きましたが
わたしはバックパッカーではないですので、そういう旅は根性がついていきません。
周到にホテルから押さえ、航空券はなんと全日空の直行が飛んでいたのでそれを押さえ、
ビザを取って、ついでに僻地のガイドと気球のツアーを予約しました。
そこまでやってから初めて『地球の歩き方』を買ったのですが、ページをめくれど寺、寺、寺。
寺以外の見所はないのでしょうか。たぶんないのでしょう。
いや、以前日本軍が従軍慰安施設にしていたところなどがあるのですが
キレイにリノベートして高級リゾートホテルになっていたりして、昔のそういうことは
ガイドブックには一文字も書かれない。変なところに観光客を連れて行くと現地の人間のほうが
尋常でなく罰せられるというのもなんともキューバ北朝鮮的、いや失礼、社会主義的です。
そんなこんなで、余計な詮索をするという楽しみも断たれ、
「美術館・寺(城)・遺跡」にまるで興味がないというか極力避けて通りたいわたしは
いったい何をしにミャンマーへ行くのか。完全に「やること」を見失って早数ヶ月。
突如、わたしは仏教に目覚めました。
なんか、仏教、すばらしいと思うんですよね。
どっかの宗教のように正当な理由があれば人を殺していいとか言わないし、ウィキペディアによれば“(仏陀は)「私を信じなければ不幸になる。地獄に落ちる」という類の言説は一切しておらず、死後の世界よりもいま現在の人生問題の実務的解決を重視していた。” んだそうです。
「神のご加護」なんてない。崇拝すべき教祖もいない。
仏教に目覚めた割には寺めぐりをして徳を積もうというほどには敬虔になれないのですが、
仏教が息づく国とそこに生きる人びとというのを、興味深く見てきたいと思っています。
あと、今度から外国で宗教を聞かれたときに「仏教徒だ」と答えることに嘘八百を感じずにすみそうです。
パスポートを取り替えてはじめての旅。
わたしなんかにもらわれてしまった不運なスーツケースも先日ちょうど10年でぶっ壊れ(よく頑張った)、最初の1ページをまた刻み始める旅になりそうです。
皆さまも、よいお年を。