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2013/12/03
ジャンクステージにお世話になって書き込みをはじめ、4年半以上が経ちます。
振り返って記事をを見ていると、まだ私の修行時代の話をしていなかった事に気付き書き込みをしたいと思います。
私は、富山県の南砺市(旧井波町)で修行をいたしました。
井波町の中心には瑞泉寺と言う浄土真宗大谷派のお寺があります。
門には大変立派な龍が安置されています。
お寺の正面にはメインストリートがあり、左右の家々には木彫刻を仕事とする職人が何人もいます。
町全体では200人以上の職人がいる日本最大級の伝統ある木彫の町です。
冬になると雪が大変多く降る場所で、道の真ん中からは噴水のように水が噴出し、雪を溶かす仕組みになっています。
中学卒業後、この町を訪ね、師匠の斉藤侊琳先生の下で8年間の修業を行いました。
師匠、斉藤侊琳先生です。
先生は自分自身にも大変厳しい方で、作品に対して一切の妥協をしない方です。
又、身の回りの整理整頓に対しても大変厳しく教わりました。
普段の生活が作品制作や、技術習得に関わってくるのだと教えていただきました。
ですから、毎日仕事が終わると1時間ほどかけて大掃除のように物をどかして、雑巾がけや拭き掃除を行いました。
こんな日常的な事が特に大切なことだと教わりました。
ここが師匠の工房で私が修行をした場所です。
今はなかなか見ることのできない囲炉裏や庭がありそのすぐ裏には川が流れています。
雰囲気のある工房です。
しかし、私には苦い思い出がある川で、自分で製作した仏像をこの川から捨てられた事もありました。
つづく
2013/12/03 04:31 | konno | No Comments