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みなさん、人は「変わりたい、変わりたい」と言っているのに、なぜ変われないのでしょうか。
それは、自分が創り出した思い込み、すなわち、とらわれの中にいることが気持ちいいからです。
私たち人間は、“とらわれ”が起こります。
とらわれ、つまり自分が作り出した常識や思い込みみたいなものです。
なぜかというと、とらわれている方が、居心地よく過ごせるからです。だから、変わりにくくなって、気づきにくくなる。
たいていの人は自分の居心地のいいとらわれの世界で生きています。これは心理学の世界で言うと“セルフコンセプト”と言います。みなさん自分の思い込み=セルフコンセプトで生きています。
基本的には、常に自分の居心地のいいことしか起こっていないのです。
「こうなったらいいな」「あぁだったらいいな」というのは、そう言うのにふさわしい自分にはなれていなくて、そうじゃない何かにとらわれて今の自分のままなのです。
例えば、スポーツでいえば入れ替え戦は大抵上のチームが勝ちます。なぜなら2部のチームが言う「上にあがりたい」は、上がれないという前提で話しています。それに対し、1部のチームは「残留」ということを言っている1部にいるというのが前提です。なので、だいたい残留率のが高いです。
何が言いたいかというと、我々が人生で生きていくために最も大きな敵がこの“とらわれ”といっても過言ではないということ。私たちは様々なとらわれを持って生きています。自分で気づけるものから、深い根っこの部分にあり気づかない場合もあります。
それでは、どうやったら、そのとらわれから開放されるのでしょうか。
とらわれない人間などいません。人間なので仕方ありません。しかし、とらわれにくく、柔軟な自分をつくっていくことが大切なのです。
そこで大事なのが、いつもの居心地ところから出て、“チャレンジ”していくことです。
チャレンジしようとするとき、人は、不安・恐れ・心配・恥ずかしいという感情にぶち当たります。その感情を勇気をもってブレイクスルーしていくことが、とらわれにくい自分を徐々に作ります。
みなさんにお伝えしたいのは、いつもの自分じゃやらない、チャレンジをして欲しいと思います。チャレンジは、大きなものじゃなくて、小さいものでいいです。いつもと違う駅で降りて歩いてみるとか、いつもは挨拶しない人に挨拶をしてみるだとか。そういういつもと違う自分を常につくっていることが、とらわれにくい自分をつくっていくのです。まずはチャレンジすることを考えていることから始めてください。