« 店内でしか使われない隠語 | Home | 新宿西口広場 »
前回の続き、今回はネイリストから見て好印象のお客様イメージについてです。
人間同士なので、一番は「ウマが合う」だとは思います。
趣味が同じ、好みが同じ、価値観が同じ、共通点がある…など、
話題を無理せずこちらも楽しめるお客様との時間は
仕事を超えて楽しいものです。
それはそれとして、では、ネイリストという職業を通して着目してみます。
・以前のネイルについて感想を教えてくれる
良い感想をいただいたならもちろん嬉しいですが、
そうでないダメ出しも有難いのです。
「最初は良かったけどだんだん飽きた」、
「やっぱりもう少し色が濃い方が良かった」など
私達の手から離れた後のご感想は貴重ですし参考になります。
また、周囲からの反応を伺うのも勉強になります。
・持ちやダメージなどを教えてくれる
ネイルの完成度には自信がありますが、
その後どの位の持ちだったかなどは非常に興味があります。
どの指が、どのように剥がれ始めたかなどをお聞きすることで
お客様のライフスタイルなどと合わせて分析し、パターンがつかめます。
その方はもちろん、他の方への対応にも大変役立つ貴重なご意見です。
・希望するデザインなどが具体的にある
「お任せで」のお言葉も嬉しいのですが、
カラーやアートデザインなどイメージが具体化されている方が非常に助かります。
写真などをご用意されているのも大歓迎です。
材料や技法、お爪の状態によりまったく同じように出来ない場合でも、
代替案を提供しやすいです。
作業時間も効率的にも好影響です。
・作業中の手を気にしてくれる
気にして観察する、ということではありません。
指同士が付かないように、テーブルやアームレストに爪表面が付かないように、と
さりげなく広げてフラットに保ってくれているといった様子は大変有難いものです。
ネイリストはチラ見が得意なので(笑)、こういった仕草も見ていると思います。
そして「このお客さんは安心」と、作業により専念できるものです。
・こちらの状況を話題にしてくれる
聞き手に徹することの多い職業柄、話題は振っても振られることはあまりありません。
特にその場の話題ではなく、こちらの近況などに話題が振られると、
慣れないせいか驚くこともありますがとても印象に残ります。
「もう風邪は治りました?」とか「その後、あの本は読み終わりました?」とか
前回チラッと私が放った言葉を覚えてくださって話題に出していただくことがあります。一ヶ月以上ぶりにお会いするので、私の方がハッとさせられる気持ちで嬉しい驚きだったりもします。
お客様が喜んでくださると私達も本当に嬉しいものです。
ネイリストは職人気質のある人が多いので、
ダメ出しも技術向上のご意見と受け止めることがほとんどだと思います。
(少なくとも私の知る限りでは)。
人と人とが向き合う時間、
たとえ職業を介してだとしても
そこに質の良いコミュニケーションが存在すれば理想的だと思うのです。