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2013/10/04

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インド人のお友達からメイドさんに関する相談を受けた。

「メイドが急に来なくなったり、見張ってないとサボって掃除もしないで帰るの!強く言うと怒るし・・・日本人はどうやってメイド使ってる?」

 

ちょうど同じ日に日本人の友達からもメイドさんについてこんな悩みを聞いた。

「メイドさんが来る日は、事前に物を片付けて掃除をしやすいようにしておかないといけないから忙しい。汚い部屋だと悪いと思って自分で事前にお部屋をキレイにしちゃう・・・。文句も言えない・・・。」

 

東南アジアは人件費が安いのでメイドさんやドライバーさんを雇っている人は多い。

マレーシアは物価が上昇していることもあって、私のようにメイドさんを雇ってない人も多いけれど、お子さんがいたり部屋が広い方はメイドさんを雇っている。

マレーシアの場合、メイドさんは出稼ぎの方なのでインドネシア、カンボジア、ネパール、フィリピン、中国人・・・と様々な人種がいる。

他の東南アジア諸国と比べて高いと言われているメイドさんのお給料。けれど、自給600円~900円なので安いと感じる人が多く需要はある。

 

一番人気はフィリピン人。

フィリピンは国策として出稼ぎを掲げていることもあり、メイドさんがしっかりと教育されている。そしてしっかりとした英語を話す。

二番人気は中国人。

中国本土から来ている出稼ぎの方は、経験が豊富&料理が美味しいのでベビーシッターさんとしての人気が高い。

 

私はというと、子供もいないし広いお家にも住んでないし、何より人にお掃除やアイロン、お洗濯などを他の人にしてもらう気苦労が嫌なのでメイドさんは雇っていない。

 

インド人のお友達と話していて印象的だったのは、インドはカースト制度がある国なので、人を使うということに慣れているのでメイドさんへの要求が高い。

メイドなんだからしっかり働いて当然!雇い主の言うことは聞くのが当然!という立場でメイドさんに対する悩みを持っている。

 

一方で日本人は、単一国家で出稼ぎ労働者という存在にも慣れていないし、みんな平等という教育を受けているので、人に何かをしてもらうということに対する恐縮する気持ちがある。

汚い部屋を見られるのが恥ずかしい。要望を言わないほうがいいのかなっ。という立場でメイドさんに対する悩みを持つ。

 

育ってきた環境というのは面白い。

 

お友達から聞いた日本人とメイドさんの面白いエピソードがある。

 

メイドさんの面接をすることになったあるご夫人。

その日は不安で旦那様にも同席してもらった。

約束通りメイドさん候補の方が到着。

奥さんは席をたって、キッチンへ・・・。

いつも通り、旦那様にお茶を出した。

もちろん来客頂いたメイドさん候補にも。

するとメイドさん候補が驚いた顔でこう言う。

メイドさん候補:「この方はあなたの奥さんではないんですか?」

ご夫婦はメイドさん候補が言っている意味がわからない。

夫:「どういう意味ですか?」

メイドさん候補:「なぜ奥様が、メイドの面接に来た私にお茶を入れるんですか?彼女がメイドの仕事をしているので、既にメイドさんがいるのかと思ってしまいました」

ご夫婦は苦笑い・・・。

そしてメイドさん候補は一言。

メイドさん候補:「マダム、私以外にも他にも面接をするのであれば、マダムはメイドさん候補にお茶をだしてはいけません。そのメイドさん候補は、この家のマダムはメイドに慣れていないから何をやっても大丈夫だと思われます。」

こうしてこの素直な温かな一言で、ご夫婦はこのメイドさん候補の方を雇うことにしました。

 

 

このお話を聞いたとき、なるほど!と思ってしまった。

いくら面接に来たと言っても来客という捕らえ方をするのが日本人なのかもしれない。

腰が低いということが美徳とされる日本で育っている私たちは、人を使うということ、メイドとは身分が違うということを簡単には理解できない。

 

小さい頃から育ってきた環境とは本当に不思議なもので、急に価値観を変えることは出来ない。

だから日本人はメイドさんやドライバーさんを雇うときにストレスを感じるのかもしれない。

 

異国の地にいると、こんな些細な面白い発見があって毎日刺激的!

 

 

 

 

 

 

 

2013/10/04 12:25 | kagami | No Comments