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2013/09/24
こんばんは、酒井孝祥です。
この記事を書いている時点で、既に東京公演は終了しており、過ぎ去った日を思い返してのコラム掲載となりますが、今回は舞台設営の日のことです。
今昔舞踊劇東京公演の舞台は、野外特設舞台であり、何もないところにゼロから作られます。
小劇場などの仕込み作業であれば、役者陣だけで舞台を作り上げることも多いですが、なにぶん今回は、舞台の土台の骨組み部分から作りますので、プロの大道具さんが10人近く来ての大掛かりな作業となります。
金槌で釘を打ったり、インパクトでネジをはめたりする作業は、専らプロの職人業にまかせ、我々役者陣は、平台や木材を運んだりの単純作業に徹します。
舞台は、ほぼ能舞台と同じ形状です。
ただ、舞台面の板張り部分も能舞台そのままを再現すると大変な労力がかかりますので、舞台面に関しては、フローリングをデザインしたマットを敷くことで、能舞台の様に見せます。
舞台が出来上がったら、役者陣は、そのフローリングマットを舞台面に敷いていく作業に従事します。
その間、プロの大道具さん達は、舞台の周辺を葦簀(よしず)で囲んだり、提灯をつけたり、幟(のぼり)を立てたりしていって、会場は、お祭りの様な雰囲気になっていきます。
商業的な演劇であれば、役者が舞台設営などのスタッフワークに携わることはなく、それが理想なのかもしれませんが、何もないところに舞台を作る作業に携わることで、その舞台に愛着もわき、自分達の舞台に立つと思うことが出来ます。
舞台が出来上がることで、いよいよ、公演というお祭りが始まるという実感が沸き上がってきます。
2013/09/24 09:31 | sakai | No Comments