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ロッティー!
ロッティー!
森の中に声をかけると、
森の中から鈴の音が聞こえ始めたかたかと思うと、
ロッティーが突然森の中から飛び出し、
庭に立っているママに向かって一目散、
自由に走り回れることが嬉しくて、
ママに声を掛けてもらえることが嬉しくて、
それは走っているというよりは、
まるで飛び跳ねているようです!!
山は秋の日射し、
予告も無しに風が吹くと、
我先にと茶色に衣替えした落ち葉が空から降ってきます、
その落ち葉を不思議そうに見上げるロッティー、
隣ではママが庭から拾い集めた毬栗を、
両足でこじ開けてツヤツヤした山栗を取り出し、
虫の入っていない山栗をバケツに、
虫の入っている栗は足元に転がしています、
隣ではロッティーが地べたに腹這いになり、
ママから貰える虫食い栗を、
カリカリいいながら食べています、
十年前は子供だった娘たちが、
ママの隣で栗の毬を剥いていたはずなのに、
今日は秋の日射しの中、
ロッティーがママの隣にペタッとくっついて、
ママが転がしてくれる、
虫食い栗を待っています、
又、空から風に吹かれた落ち葉が、
空を埋め尽くすように舞い落ちてきました、
すっと立ち上がったと思うと、
ロッティーは落ち葉を食べたいと思ったのでしょうか、
大きな口を開けて
先程から空から落ちて来る落ち葉と遊んでいます、
ロッティーが山に来始めてからちょうど半年、
山の生活にも慣れ、
森の物音にも驚くことがなくなり、
森の気配も充分感じ取ったようです、
今日はロングリードを外してノーリードに、
最初は10分おきに呼んで、
側に戻って来るたびにジャーキーをポケットから、
次第に20分おき、30おきにと、
ロッティーがちゃんと戻って来るたびにジャーキーを、
これなら大丈夫と分かると、
ママとロッティーは2人で森の中にノーリードで散歩に出かけます、
しばらくすると『パパ』と声がするので、
急いでママのいる場所に行ってみると、
ママがけらけら笑っています、
パパ、ロッティーたら、
水が食べられると思ってるみたい、
ほら小さな滝のところでロッティーが小川の水を食べようとしてるでしょ、
それが食べられないから、
ロッティーたら川の水を追いかけて、
ほら、又、水を食べようとしてる、
それでも食べられなくてどんどん小川を下って、
さっきから水の流れを追いかけているの、
『パパ、見ててね』、
ママが大きな声で、
小川の中にいるロッティーに向かって、
『ロッティー』と呼ぶと、
小川の中からこちらを振り返り、
水から上がるや否や急斜面をママに向かって駆け上がってきます、
ママのいる丘の上まで来ると、
今度はママの側を飛び跳ねるように走り回り、
ママがポケットからジャーキーを取り出すと、
ママの足元に息を弾ませながら腹這いに、
幸せそうです、
ママもロッティーも!!