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2013/09/22

先週のつぶやき
母が
「フレッシュコンサートはジルダのアリアになったことだし、本物を観てらっしゃい」と
勝手にミラノ・スカラ座のリゴレットのチケットをとってくれていました。
母の贈り物に感謝をしながら、開演1時間半も前に予約引き換えに来ました。プログラム付きのチケットなので開場までゆっくり眺めたいと思います。

というわけで、感じたことをまだレポしていませんでした。
「本物」というものをじっくり堪能したわけですが…。

私個人が思うに、日本人がつくるオペラも負けていない!なんて思ったのです。
まず、チケット一枚の値段が一般人からみるととんでもないものでしたが
音楽以外、団体の渡航費やら美術も丸々含めると、観客があちらに渡ってチケットを押さえて見るより遥かにお得ではあります。
ただ、本当に好きな人はこの「本物」の公演をランの間初日と中日と楽日、連日通ったり、ヨーロッパに渡ってでも観にいくわけです。

素敵な衣装に身を包んで、一日の贅沢だと思って遠方から泊りがけで行く人もいたり。
オペラというものはもともと、社交の場としてステイタスとされていたものなので、そういう面で考えるといわゆる「敷居が高い」ものです。
そして、期待していくので「本物」だからこその完璧さ。舞台の豪華さ。
歌い手はもちろんバレエダンサーの優美さ。すべてが完璧。
それが、当たり前なのが「本物」なのか、と実感してしまいました。

歌劇団の創立者が
「よくわれわれの耳にするのが、オペラをもっと大衆に接近させろ、である。これもおかしな話で、一万円、何千円という入場券が一夜にして売り切れる外来オペラ団への熱をなぜせめてその半分とはゆかなくとも三分の一くらい、日本人のオペラのために財布の口をあけてくれないのであろうか。」
というお言葉を残していますが

オペラはヨーロッパの芸術文化であって日本人の血にはないものだからだ…と思っていました。
しかし、何度もいうように日本人のつくるオペラも素敵な作品が多くあります。

最近、日本の舞台芸術である能や浄瑠璃などを垣間見る機会があったのですが
今の私はどっぷりイタリアオペラの勉強をする身です。
しかし、日本人である以上、自国の舞台芸術の歴史を少しでも理解した上で他国の芸術に触れなければ、「本物」に近づくことができないのではないか、と感じました。
よく、自分が理解できてないのに他人のことまで理解出来るわけないと言いますが…

あまりに、他国文化の理解の前に同じ舞台芸術なのに興味もたなすぎていたのではないか、と反省しました。

2013/09/22 01:38 | uika | No Comments