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八丈島の慰問二日目、
二件目の訪問先のことです。
児童書がたくさん入った本棚があり、とってもあったかみがあるホームでした。
二件目のホームは重度の認知症の方が多いとのことで、
「数分後にはあなたたちが何をしてくれたかも忘れているのだけど、綺麗なものを観たり聞いたり、そんな空間を楽しんでらっしゃる方々ばかりですからね。」
と伺う前に言っていただきました。
私たちは早速ドレスに着替え、鍵盤を持ち込んで催しを始めました。
本土の慰問でも若者が普段見慣れない、ドレス衣装に身を包んで現れるだけでも喜んでいただけることが多いのですが
島では特に珍しい姿です。
この日、演奏した曲は前日のセットリストの三分の一は削らせていただきました。
なぜならば、利用者の方々も手話つきの「見上げてごらん」や八丈にまつわる曲などを用意してくださったということだったからです。
認知症といっても、幼いころに歌い続けた唱歌や童謡は高齢になっても自然と手拍子をしながら口ずさんでくださるのです。
日本の歌、唱歌は世代をつなぐ素敵なツールなので、今後の教育でももっともっと取り入れていくべきだとなぜか、教育学部国語国文出身の血と声楽家の血が騒いだのでした。
今年の八丈はスイカがたくさんたくさん採れたそうです。
それと島瓜(ババコロシとよばれるくらい無味でぼそぼそする)をお砂糖をかけたデザートもおやつで一緒にいただいたのですが
「ほらーたくさんあるから、たんとおあがり」とニヤッと意地悪をいうおばあさまが可愛らしく、一口いただいたのですが、私にはマッシュポテトの感触に近い気がして不味いだなんて感じませんでした。
童謡メドレーを披露中、「かわいい歌だねぇ」というお言葉を何度もいただきましたが、
日本の四季は美しかったり、子供たちに歌ってあげる曲は本当に可愛らしい詩であり、曲であるということに改めて気づかされた時間でした。
特に八丈の自然は美しすぎます。