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2013/08/31

ご無沙汰しております、朽木です。気がつけば8月も終りです。

この1ヶ月なにをしていたかというと、医学生としての就活をしたり、学会に参加したり、医師国家試験の模試を受けたりもしていました。
が、僕にとってなによりも印象的なのはやはり東医体(とういたい)です。

東医体とは、東日本医科学生総合体育大会の略。関東甲信越以東、東日本のほとんどの医学部が参加する、年に一度のスポーツの祭典です。西日本には同様に西医体(にしいたい)があります。
東医体は1957年の開催以来、2013年の本年は第56回を数える由緒ある大会で、約14,000名の医学生が集まります。日本国内で行われる体育大会としては、国民体育大会(いわゆる国体)と西医体に次ぐ、第3位の規模となります。

ここで、そもそも、医学部では運動部が盛んです。決して、勉強ばかりしているわけではありません。ただし、ほとんどすべての医療系学部生は、医療系学部生のみで構成された部活に所属します。
たとえば、“●●大学サッカー部”と“●●大学医学部サッカー部”は別の団体です。これは、医学部が6年制であるため、一般学部とは幹部になるか引退する学年にずれがあったり、実習や試験のカリキュラムが他と全く異なるためです。
医療系の学生には、医療系学生のみに参加資格のある、それぞれのスポーツの大会が年にいくつか用意されていますが、医学部の運動部にとって、もっとも重要かつ規模の大きいものは東医体、ということになります。
医学部の教授や先生がたも、かつては医学生として東医体に出場したわけなので、東医体の期間は講義や実習が設定されなかったり、いろいろと超法規的措置が取られることもあります。

そんな東医体、競技種目は2013年現在で、野球・テニス・バレー・サッカー・バスケ・ラグビーなどの球技、陸上や水泳などの個人競技、柔・剣・弓・空手道などの武道、さらにはヨット・ボート・馬術・スキー・アイスホッケーまで23種が開催されます。
ちなみに、僕はこのうちのひとつで正選手として表彰台にのぼることができました。医学部には体育会系の気風が残り、それが弊害とされることもありますが、やはり地道な努力の継続と、その結果としての成功体験は、医師としてプラスなものだと感じます。

東医体とは医学生にとってオリンピックのようなもの。運動部に所属していれば、誰しも熱くなる夏の思い出です。6年生にとってはこれが引退試合となり、寂しいものです。
一般的な大学生と異なり、夏休みの短い医学生は、7月の終り頃に前半のカリキュラムを終え、9月の始め頃から後半のカリキュラムが再開します。これはやはり、8月に開催される東医体を考慮してのことでしょう。

明日からはもう9月。医学生の夏はこうやって終りを迎えます。

2013/08/31 05:00 | kuchiki | No Comments