« 夏ときゅうり(こんなタイトルでごめんなさい!) | Home | 展示のお知らせ »
節目、というのは突然やってくる、
ように見えて、意思を持っていれば、
それは淡々と、そして確実にやってくる。
長いリサーチ期間の末、ある日ぽっと思い描いていた理想のジャケットが目の前に現れ
長いリサーチ期間があったからこそ迷うことなく躊躇することなく
衝動買いをしたかのごとく、手に入れるのと似ている。
でもそれは決して衝動的ではなく
獲物を狙い、追い詰め一瞬のチャンスを逃さない、
野生動物的なハンターのようなもの。
まぁ、そこまで大げさで立派なことではないけれど
割と自分の行動パターンが、じっと地中で春を待つ草花の種だったり
せみの幼虫的だったり、というのは知っていて
だから今、動く瞬間は衝動的なのに、後悔、というものをあまりしない、のだと思う。
アメリカに行くと決めた時、高校2年生の春休みにアメリカに短期留学するまで、
大学へ行く意味が分からず、得意な科目から自分の将来が描けなかった矢先の
目から鱗の新しい世界。帰って来てからほとんど迷わず留学することを決めていた。
NYに移った時は確かにただ彼氏について行った形で、まぁ若かった。
結果論だが、果たしてボストンでの就職先に限界があるのでは、と思っていた私に
思ってもみなかった選択肢がふってきたのは確か。
日本に帰国を決めた時も、これまたその時の彼氏が最後の後押しをした形だったけれど、
それまで両親も兄弟も家族と呼べる人たちが日本にいるのに
離れてアメリカにいる意味はどれだけあるのだろうか、
と考え続けていた上でのタイミングだった。
多分、やっぱり、アメリカの文化は理解はしてたけれど
生活をするのならば、四季が豊かな慣れ親しみ育った日本が好きだったのだと思う。
そして何よりも日本語でデザインをする会社にいるのに、
本場日本での経験がなく、日本の印刷のクオリティの高さに
この業界にいるならばちゃんと本場を知りたい、と思った訳で。
それはまるでフランス料理人やイタリア料理人が
本場ヨーロッパに修行に行くという感覚だったと思う。
私の場合、完全逆輸入、ですね。
日本で1つ目の職につき、そこから転職した時の最初の動機は、
『仕事の辛さ』や『人間関係』。冷静に考えれば、そんなことどの職場にいってもある。
『今の現状が嫌だから環境を変える、ということはやめよう』と思ってからなんと2年
自分が何に満足してなくて、何をしたいのか、客観的になった上での転職活動から
とんとんトン、とモノゴトが決まった。
そして今の会社に早7年、長い間意識して避けてきた、そう、避けてきた!
外資の仕事をこの1年担当してみて、
英語を使い英語の文法で考え、英語の文化で物事を動かすようになって、
自分の得手不得手が浮き彫りになり、やりたいことやりたくないこと、克服したいこと、
が箇条書きにされ、頭の中でいろんなものが分解され、組みたて直されてきた。
これは次の目標に向かって、『節目』を待つ体制。
でもただぼけっとしている『待つ』ではなく、『うかがう』。
英語だと、単に『wait for opportunity』より『wait for the right opportunity』と
『好機』をうかがうってこと。
冷静に考えると、ちょっと待ちすぎかもしれない、のは課題ごとだけれど
これしかできないのも、私の本質。目的に達するのならば、良しとしよう。