« | Home | »

2013/08/28

誰かが手を動かしている

空を撫でている

掌をあちらに向けて

まるでそこに壁でもあるかのように

君は何を探しているのか?

少女よ、そこに何が見えているのか?

そうか、そういうことか・・・

私は笑った

この少女を抱きしめたくなった

次の瞬間、君は階段を上ろうとした

しかし、階段なんかありゃしない

その足はまた地面に戻るに決まっている

戻らなかった

そのまま君は、雲一つない空に

駆けあがって行ってしまった

でも、どんなに小さくなっても

私には君の姿が見えていた

だって、ずっと見つめていたんだもの

他の誰に見えていなくても

私には見えているよ

2013/08/28 12:05 | bonchi | No Comments