« 暑中お見舞い申し上げます。 | Home | 午後の坂道から »
2013/08/13
山から下りてくると草むらの中に野ウサギの姿を見つけた。
北海道でいう野ウサギとは「エゾユキウサギ」であり、本州に住む野ウサギとは近縁
ながら別の種類である。
三脚に望遠レンズをセットして、しばらく観察してみることにした。
まだ若いウサギらしく、体が小さくて警戒心も薄いようだ。
15m程先に座っている僕をあまり気にしていない様子・・・。
というよりは辺りの草花を手当たり次第頬張っている様子を見ると、僕の存在気にしながらも
食べたい欲求には敵わないという感じだ。
いかにも若いウサギらしい行動だ。
時々木陰に隠れては強い太陽の日差しから逃れ涼む。
そしてお肌?のお手入れを欠かさない。
30分ほど観察を続けていると、今度は新しい草を求めてどんどんこちらに近づいてきた。
遂には望遠レンズのピントが合わなくなるほど近づいてきて、こちらがゆっくりと離れる
始末だ。
その距離は3m程。
座り込んで野生動物と同じ低い目線で長い時間を費やす。
自分が自然の中に溶け込めた時、動物達はココロを許す。
これは体験した者にしか分からないお互いの信頼関係のようなものかも
しれない。
まるで獲物を捕まえるように一点に彼らを見つめて近づくと動物達は必ず逃げる。
今までのたくさんの経験から感じることは、野生動物は確実に「殺気」を感じる能力を
持っているということ。
「ウサギさん、食事の邪魔をしちゃったね!」
「どうもありがとう。」
そうココロの中でつぶやいてゆっくりと立ち上がると、ウサギは一瞬身をひるがえして
走り去るが、その先でまた食事を再開していた。
ココロ癒された時間・・・。
2013/08/13 01:40 | yamada | No Comments