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2013/08/06

こんにちは。

学生さんは夏休みに入り、運転免許証取得のため自動車学校に通っている人も多いと思います。
また、高校に入学したばかりの生徒は、原付免許の取得を試みてる人もいるのかな?

僕の高校最初の夏休みは、はじめて自分の物となった原付免許で部活動に通う毎日でした。
夏の時期には、秋に開催されるモーターショーの話題が自動車雑誌に紹介され始めるのですが、当時の僕の心を奪っていったある自動車がありました。

SV-3

トヨタ自動車がプロトモデルとして出品する小型スポーツカー。
フェラーリが曲線美のデザインとすれば、それはランボルギーニの様なシャープエッジなデザイン。
単なるプロトモデルではなく、市販もされるであろう事は容易に想像出来ました。

当時は、トヨタ黄金時代の幕開けでもあり、市販車販売の過半数がトヨタ車でした。
いつかはクラウン」というキャッチコピーが団塊の世代の心を掴んでいた時代です。

僕の父親も団塊世代にあたり、クラウンこそ乗らなかったですが、やはりトヨタ車を乗っていました。
そんな父が、ある日会社の同僚から借りて乗って帰ってきた車。

SV-3の市販車モデルのMR-2でした。

1週間程で返してしまったので、乗せてもらう機会はありませんでしたが、堅実な自動車メーカーのイメージを持っていたトヨタに対し、その幅の広さを感じ、世界一の自動車メーカーになると確信したものでした。

それから幾年か経ち、トヨタはGMを抜き世界一の企業となり、父が定年前に選んだ最後の車が、トヨタMR-2でした。
モーターショーでSV-3としてデビューを果たし、MR-2という車名で市場に投入。
カー・オブ・ザ・イヤーにも選ばれ、小型スポーツカーとしては世界中で最も売れた車。

その最終型モデルであるMR-2を選んだ父親。
ちょっとカッコいい?

さて、その父親も古希(70歳)を超え、ガンを患い現在闘病生活を送っています。
鎮痛剤のモルヒネなどで、時折幻覚症状も発生してきており、これ以上車の運転は危ないと判断し、車を売却する事となりました。

購入から17年。11万kmの走行距離を稼ぎ、本来であれば査定ゼロ円のはずが、驚く事に8万円の値段が付きました。

さすが世界のトヨタ。
11万kmの走行距離でも機関になんら問題はなく、まだまだ次のオーナーに引き継ぐ事の出来る完成度。
父のカーライフはこれで幕を下ろします。

どうか世の中の自動車メーカーにお願いします。

Fun to Drive

運転して楽しい自動車を作って下さい。

 

じゃまた。

 

2013/08/06 09:00 | taro | No Comments