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2013/07/31

 以前から、ジャズのアドリブの習得は外国語の習得と感覚が似ている
なあと思ってました。
 例えば、ABC=スケール、単語=コード、構文=ツーファイブワン(※)
などのコードの塊・・・というように置き換えてみる。ABCや単語(コードや
スケール)だけ覚えても、使い方やよく一緒に使う用語(よく出てくるコード
の流れ)など効率的に覚えないと実践で使えないですよね。さらにいえば、
読んだり書けたりするだけでなく、言いたいことを咄嗟に言う訓練も必要です。
この「言いたいことを咄嗟に言う」訓練はまさに「ジャズにおいて弾きたいこと
を咄嗟に弾く=アドリブの訓練」と一緒なのではないかなーと思うのです。
 さらに、その習得の方法も「ひたすら聴く」「書いて覚える」「理論(文法)
から入る」「感覚で覚える」 など、、、外国語の学習とアドリブの習得法、
本当に似ています。

さらに最近思うのが「聴き取り」についてもこれと同じことが言えると
いうことです。私たちは母国語は当然のように聴き取れます。でも外国語は?
単語や構文を知らないと聴きとれないですよね?これと同じように、ジャズの
アドリブも、他のミュージシャンが演奏していることを聴き取るためにはある程度
ジャズ特有の音の使い方を知っていなければとても難しいのではないか?という
ことです。
 実際に自分でも経験しています。私は小中学生の時にヤマハで聴音など訓練して
いたので、大抵の曲は聴いただけでコピーして弾けたりしました。ところが、
ジャズを始めた時に今までに弾いたことも聴いたこともない音に沢山出会って、
何を弾いているのか、なかなか聴き取れなかったのです。でもジャズのコードを
勉強したり自分でも演奏するようになると、聴き取りがとても楽にできるように
なりました。「自分で話せる言葉(音)は聴き取れるんだ」そんな当たり前のこと
に気づいたのでした。

 そしてさらに、アドリブをすることと、自分の話しを聴いてもらうこと、これも
同じことなんだな、と思ったりします。言いたいこと相手に伝えるためにはどう
すればいいか?自分の想いをハッキリ頭の中に思い描き、饒舌になりすぎず完結に
話す・・・もちろん言うだけでなく相手のことも良く聴く。うまく伝えられなく
ても、想いがあれば伝わることもある。。。
 表現する、というのはどんな手段でも同じようなことなんだなーと思います。
もっともっと、ジャズという音を、うまく扱って自分の伝えたいことを伝えられる
ように、頑張りたいと思います。

 

(※)ツーファイブワンとは・・・ジャズの曲によく出てくるコードの動き。これを
制するものはジャズを制するとも言われる。

2013/07/31 01:39 | toyama | No Comments