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2013/07/26

LGBTの皆さんから、終活に関する相談をお受けすることも増えてきました。

その中で、自分自身の遺骨の納骨について、どのようにすれば良いのか全くわからないという相談が時折寄せられます。

自分の死後の供養について、後の世代に託すことができないという事情を持つLGBTの皆さんは多くおられます。

そうした場合、いわゆる永代供養の手配をして、墓や納骨堂に納骨することになります。

つまり、生前の元気なうちに自分の納骨場所を確保する必要があるということです。

なお、永代供養を行う場合には、契約内容についてよく確認をすることが必要です。例えば、納骨堂の個人用スペースに33年間は収容されるが、それ以降は共同供養塔に移されて永代供養される場合などがあります。果たして、未来永劫、特定の場所で供養してもらう事が出来るのかどうか、きちんと契約内容を理解しておくことが必要でしょう。

お墓や納骨堂の他に、近年は新しい納骨方法が話題になっています。

①樹木葬:特定の樹木やモニュメントのそばに、墓標を設けずに遺骨を埋設するものです。細かい区画に分かれていますが、傍には他人の遺骨が収納されるので、見ず知らずの人と一緒に眠るイメージです。同じお墓に入るという意味で、生前に「墓友」として交流するケースもあるとか。

②散骨:遺骨の一部を細かく粉砕した上で、自然界に撒くものです。量的に、ごく少量に限られるので、納骨の補助的手段として用いるべきでしょう。なお、散骨する量が多かったり、散骨したものの上に土を被せると違法になります。

③手元供養:遺骨の一部を粉砕して、宝飾性のある物の中に収納して持ち運ぶ(例えば、ペンダントや指輪など)ことや、宝飾性のある置物の中に遺骨を入れて自宅に保管すること、遺骨自体を加工してアクセサリーにすることなどです。大切な恋人・パートナーと死後も一緒にいることができるといった理由で、この方法を選択する方もおられます。

自分の遺骨を、誰が引き取ってくれて、どのように納骨してくれるのかということを、いつまでも?マークにしておくことは、LGBTの皆さんにとっては、解決しない気がかりをいつまでも抱え込むことになります。

もしかすると、必要な「その時」が来るまで、死後の供養の事など全く考えないのかもしれません。

しかし、それでは、将来的に誰かに迷惑をかけたり、本人の望まないような供養になってしまう可能性が増してしまいます。

もうすぐお盆のこの時期、ご自分の年齢にかかわらず、自分のお葬式のあり方やその後の供養について考えてみてはどうでしょうか?

共に人生を歩んでいくことを誓い合ったパートナーがいる方は、二人でじっくり話し合ってみて下さい。それは、遺されたパートナーの負担を減らしてあげることにもつながるからです。

2013/07/26 12:01 | nakahashi | No Comments