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こんばんは、酒井孝祥です。
本年の今昔舞踊劇の東京公演本番は9月ですが、稽古は早くも5月からぼちぼち始まりました。
本格化するのは7月に入ってからにせよ、ウォーミングアップ的に、基礎的な身体訓練や早替えの練習などからスタートです。
諸事情があって、僕が参加したのは6月からですが、その最初の稽古日で、あることを質問されました。
「今回はどっちの名前で出るの?」
そう、昨年までと違うこととして、僕が日本舞踊の名取になったということがあります。
この公演は、日本舞踊の公演ではないにせよ、日本舞踊的な要素がたっぷり含まれた公演ですから、日本舞踊の名取名で出演するのが筋かもしれません。
しかし、色々と厄介な事情もあります。
劇団の主要メンバーにも日本舞踊のお名取さんがいるのですが、僕とは流派が違います。
そして、そちらの方達は諸事情があって、チラシやパンフレットに名取名を出さないので、僕が名取名で出演するとなると、流派の名前で出演するのは僕だけになります。
また、もしこれが日本舞踊の踊りの会だったら、一人だけ別流派の人が出るというのは、賛助出演という扱いにもなりかねます。
そんなこともあるので、名乗らない方が無難であると思いつつも、仮に名乗るとしても、家元の了承が必要になる話なので、家元に相談してみました。
すると、想定外のお答えをいただきました。
僕は、名取名を名乗ってよいものかどうかの確認の様なニュアンスで相談したのですが、返ってきたのは、酒井孝祥という名前を大切にした方が良いというお言葉でした。
折角これまで酒井孝祥と名乗って俳優として活動してきた経歴があり、まして同公演に出るのは初めてではないので、酒井孝祥の名前で覚えてくれているお客様だっているはずです。
新しい名前をいただいたことで、自分がもともと持っている、親からいただいた名前にも素晴らしい価値があることを忘れてしまっていた自分に気が付きました。
今回の今昔舞踊劇には、酒井孝祥の名前で出演いたします。