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2013/05/25

東京と地方の両方に拠点を持つ。3.11以降、そういうライフスタイルを求めて動き出した若者や子育て世代は多いと聞きます。実際にわたしの周りでもそんな人たちがたくさんいます。

中にはマレーシアに子連れ移住!なんていうツワモノもおります。彼女のこの記事を読んで、私も変化生活の良さをシェアしてみたいと思いました。

わたしは二年ほど前から、二拠点生活です。オランダと日本。地球のほぼ裏側同士です。

聞こえはカッコいいですが、そうしたいと思っていたわけではなく、最初は「仕方なく」でした。まず日本からオランダに移住したのは2000年あたりでしたが、ようやくオランダに根ざすことができたな〜と思ったときには、ひどい牧草花粉症でした。毎年ひどくなってたんですね。蓄膿症や喘息など次々と併発し、しまいには生きるエネルギーそのものが無くなってきて、普通に生活できない、ほぼ寝たきりな状態になっていたのが2010〜2011年あたり。

日本やアジア圏にはあまりない花粉ですが、ヨーロッパ大陸にはどこにでも(トルコにさえも)元気に生えている、雑草の花粉です。飛散期間は1年の半分。高タンパク質で、粒子も大きいので、スギやヒノキの比較にならないくらい作用も強いのだそうです。なんとオランダはこの牧草ビジネスの中心地! わざわざ種を撒いてるらしいので、たまったものではありません。逃げ場は日本にしかない。

そこで医者の勧めもあり、家族を置いて日本の実家に帰ってしまいました。しかし、その甲斐ありました。昨年末くらいに蓄膿も喘息も回復。完治はできない病ですが、ほぼコントロール下にあります。花粉にあたらない限りは・・・。

子どもと離れて暮らす「離散家族」な状況なのは残念ですが、仕方ない。仕事の周囲に恵まれているので、平均すると1年に3〜4回、日本とヨーロッパを往復し、旅をしながら仕事をしています。なので結果的に、子どもに会えない期間が2ヶ月を超えることはない。学校が休みのときには日本に来てもらうし。

今では、定住国を持たない、ほんとうのノマド生活。当初は、「大変そう〜」と思ってたけど、人間、慣れるものですね(笑) スーツケースと Mac Book Air と携帯電話に投資し、どこでも仕事ができるようにしました。仕事の内容や方法も変えました。私物をたくさん処分し、モノをあまり持たない・買わないようにしました。軽量化のためだったら、投資を惜しみません(笑)。書類はぜんぶデジタル化してます。最近の趣味も、移動中にできる編み物と、身ひとつでできるベリーダンスになりました。(ノマドなので、ジプシー・ダンスが身に合うようです)場所を選ばない呼吸法も実践するようになりました。

「時差ボケは?」とよく聞かれますが、それも慣れるみたい。旅の前後になるべく予定を入れないでゆっくり過ごしたり、到着後はサウナか温泉に行って、少食を心がけたり、荷物を軽くしたり・・・と、様々な方法を編み出すことで、時差ボケや旅の疲れはほとんど感じません。家が成田空港に近いのもあり、いまでは新幹線に乗るような感覚で国際線に乗っています。

友人関係もダイナミックになります。もともと群れるのは好まないし、オープン・マインドでいればどこでも交流関係も広がるので、過不足のないちょうどいい感じです。定住地を持たなくなると、物欲も無くなり、あらゆる「欲」が無くなり、すべてがちょうどいい「中庸」なんですね。

いいとこどりしてると感じています。「ああもう少しでオランダ出るんだな〜」と思ったら、旬のホワイトアスパラを芯から味わって食べたり。オランダの良いところにも日本の良いところにも気づくことができるので、不平・不満が少なくなる。「あ〜 これ、オランダっぽいな〜」とか、「やっぱりこれが日本だよね」と、笑って流してしまう。スタックすることが無くなる。周囲にも自然に感謝ができる。

何より、「変化」への適応力をトレーニングすることで、若返ると思います! 実際、「若いね〜」「若返ったね〜」とよくいわれるようになりました。

変化を起こすにはエネルギーが要るし、周りとの摩擦をたくさん生みます。変化というのは、多くの場合、望まれていないのです。でも、前向きの、力強い変化であれば、周囲の理解はあとからついてきます。何かを変えたいと思った全ての人に、力がみなぎりますように・・・


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2013/05/25 06:06 | maki | No Comments