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2013/03/31

 

先週の水曜日、杉並区の小学校に行ってきました。

卒業生のキャリア教育として、

6年生113名とお話をさせて頂きました。

これから中学生になり、大人に向かう門出に、

彼らの前に立たせて頂く、大変貴重な機会となりました。

 

「これはもう社会の厳しさをとうとうと説くしかない」

 

と意気込んで行きましたが、結局楽しく身の上話や雑談をしてしまい、

あっという間に3,4時間目の90分が過ぎてしまいました。

 

その後はクラスで一緒に給食をいただき、

話題はやはり好きな子の話。

 

「オレも誰が好きか言うから、おまえから言えよ〜。」

「オレみんなに勝手に決められただけだし〜。」

 

卒業を間近にした彼らは、完全に浮き立っています。

恥ずかしがりながらも、行動に移したくてうずうずしている感じは、

“小学生”という限られた時間を惜しんでいる様子。

自分のときもそんなんだったのかな〜と思いつつ、

都会っ子ゆえに少しおませなのかな、なんてことも思いつつ。

 

給食後は、みんなと別れ、

校長室で校長先生とティータイム。

 

校長先生にいれていただいたお茶をありがたく味わいながら

お話ししていると、お茶を吹き出しそうになる事実が。。

 

なんと6年生の半分以上が中学受験をして、

約6割が学区の公立ではなく私立や国立に進学。

 

私が小学生だった頃は、

クラスに1人いるかいないかくらいだったので、

思わず耳を疑いました。

 

教育熱心な親が多いことはとてもいいことですが、

子どもたちは求められるものも大きいようで、

自信を持てない子どもも多いようです。

 

「(小学)3年生になったのに受験について考えていない」

 

なかには、こんな相談を先生にする親も。

高校3年になっても考えていなかった自分には信じられず

「小学校の3年生ですか?」と

小学校の校長先生に聞き返してしまいました。

 

小学生の頃から勉強の成績だけで判断されてしまうのは、

子どもからするととても辛いことかもしれません。

 

数年前に移動してきて、この現状を目の当たりにした校長先生は、

朝の集会などで、地域のスポーツクラブや

課外活動で良い成績を残した生徒を表彰するようにしたそうです。

 

『がんばったことは認められる』

勉強でも勉強でなくても

学校内でも学校外でも

 

反対意見もあったそうですが、校長先生ご自身が、

「校長の話」をなくしていいから表彰は行うと押し切ったそうです。

 

 

なるほど、彼らが浮き立っていたのは、ただおませなだけでなく、

“別々の中学への進学”のためだったのかと少し納得しつつ、

『教育とは何か』ということを考えさせられる一日となりました。

 

勉強が出来ないことで自己否定してしまわないように

勉強が出来なくても自己肯定出来るものを見つけられるように

勉強が出来るようになる楽しみを得られるように

 

素敵な出会い、素敵な一日をありがとうございました。

2013/03/31 10:38 | yuta | No Comments