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2013/01/31

こんばんは。今日はツボ、なお話を少々。

お客様ひとりひとりには、当然のことながら好みというものがあります。例えば童顔の子
が好きだとか、おっぱいが大きい子が好きだとか、いやいやスレンダーな子じゃないと、
とか。これが俗に言うタイプ、っていうやつかなと思います。

が、それと並行なのかどうなのか、珠に「どストライク」な女の子、というのもあるよう
です。

わたしはお世辞にも美人ではない(どっちかというとファニーな顔してると思います)。
でも、ごく稀に、わたしの容姿が「どストライク」な方がいらっしゃるんです。
そういう方は、こちらが恐縮するほど容姿を褒めてくださり、「女優さんでも目指している
んですか」などとおいおいちょっと頭大丈夫ですか、と問いたくなるようなことを聞いて
きたりしてくださいます。あなた眼科に行った方がいいのでは、と思うほどべた褒めされ
た、という経験も少ないけれど、ある。

こういうとき、勿論嬉しいのは嬉しいし、有難いことだと思うのですが、ただ、同時にち
ょっと気持ち悪い。そう、率直に褒められる、という行為は、褒められ慣れていないわた
しにとって、ものすごく居心地わるいことなのです。

水商売、風俗というのは、どんなに言い方を取り繕っても、基本は容姿が売り物になる世
界。つまり、それは女の子にとって自分の美醜のレベルを客観的に認識させる仕事と言え
ます。
整った容姿の子はそうでない女の子より稼げるし、背の高い女の子は低い女の子より時給
が高い。痩せていれば太っている女の子より需要があるし、その分稼げる。完全歩合であ
る風俗はその傾向が顕著ですが、お店のレベルによっては在籍すら許されない、という極
端な容姿ヒエラルキーがあるのです。

だからこそ女の子はそれぞれ自分の容姿を向上すべくケアをしたり化粧をしたりと美容に
手間を掛けたりお金をかけたりするのですが、当然、その過程で自分のレベルというもの
を自覚します。
自分は時給いくらの女だ、とか気づいてしまったりするわけです。

だからこそ、そういうものを全部すっとばして「ツボ」に入ってくださるお客様というの
は有難いけれど同時に、非・美人にとっては困惑する存在でもあります。
勿論、プロとしてきちんと接客はするけれど、度を越した褒め言葉はほとんど地獄。
意味分からん……!とか思いながら、それでも「ありがとうございますv」とハートマー
ク付きで答えながら感じる、よくわからない徒労感。

これは女の子ならだれでも一度は遭遇する事故みたいなものだと思うのですが、
(そしてホントの美人は当然のようにその賛辞を受け入れると思うのですが)、
わたしにとっては謎多きツボ問題なのでした。

2013/01/31 07:19 | chica | No Comments