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私は先月、一通のラブレターを頂きました。
このお手紙を読んだ時、とてもムズムズしました。
と言うのも、“コラム”という文字や写真を通したお付き合いしかない、直接会ってお茶も話もしたことがないJunkStage・女子の部の皆様からいただいた“ラブレター”だったからです。
私が今までに書いたコラムから、私への思いを綴っていただいたのだと思います。
それからと言うもの、ゴロンタロに来た目的などの仕事面や今までの生活について考え始めました。
話は少し戻ります。
私が11月上旬の出張から帰ってきた時の話です。
“サヤカの契約更新の書類、もうできてるからね~”
この一言に衝撃を受けました。
私の契約は2013年2月までの予定で、その後どうするかは予定は未定状態。
今まで一度も正式に契約更新のお話がなかったので、びっくり!
事務作業が遅い彼ら(ごめんなさい)が私の出張期間のたった一週間で書類を作り、必要なサインを片っ端から集め、あとは私がサインするだけという文句のつけようがないほど完璧な書類でした。
やればできるじゃん!は、心にそっと閉まって…
もちろん私は愛媛大学より派遣されていますので、私の一存では決定出来ない旨を伝えます。
私の教授は私自身で決めればいい、と一言。
これからの私自身の人生をどうするか、更新したらまた暑い中過ごすのか、日本帰りたいな、などなど本当に様々な事を考えました。
でも、私は分かっていたのです。
契約更新する、と。
もちろん、嫌なこと・辛いこと・逃げたいこと・うんざりすること…たくさんあります。
悩むだろうけど、最終的に更新しちゃうだろうな…こんな気持ちが心のどこかにありました。
随分、長いこと悩みました。
答えは決まっていたのですが、なかなかハッキリせず。
自分自身を納得させることが出来る、言葉に出して言える理由をさがしていたのです。
今、自分自身で納得が出来る最大級の理由を両大学に伝えました。
しかし正直、本当の答えは今も見つかっていません。
そんな時期にラブレターを頂き、私のコラムをご覧になっている方がどのように“私”を見てくれているのかを知ることが出来ました。
もちろん、思いは人それぞれなので、私に対する1つの見方だと思います。
このラブレターの最後に“高倉さんは自分が今住んでいる、この場所が本当に好きなのだなあ、と思わせられる部分です”という一文がありました。
私はゴロンタロが好き…なのか?
契約更新のお話を頂いた時に、なぜ素直に“はい、お願いします”と言えなかったのか。
それは、この質問に対する気持ちが自身の中で漠然としていたからです。
漠然としすぎていて、ゴロンタロのことをどうにかやって嫌いになって、契約更新などせずにサクッと帰国するという意味不明な志向になった時もありました。
嫌いになれたら、どんなに楽なことだろう…
決して、“好き”でもないし“嫌い”なのでもありません。
毎回、コラムに書いていることは事実です。
ゴロンタロ空港に降り立った時の帰ってきた感、これは本当に毎回感じていることなのです。
私がゴロンタロの人々から尋ねられる質問で一番嫌いな一言。
“ゴロンタロに住めて嬉しい?”
嬉しいはずがありません。
停電・断水・ネット回線など思い通りに生活できない。
友達や家族、教授と離ればなれで、話をしたい時にタイムリーに話せない。
日本食など食べたいものが食べれない、大好きなお酒を飲めない。
映画館などの娯楽施設がなく、遊びに行く場所がない。
プライバシーという考え方がなく、ズケズケと個人の領域を侵す。
朝から晩まで鳴り響くビートの聞いた音楽。
時間や期限を平気で破るその考え方。
もちろん、この質問に対する私の答えは一貫して“ゴロンタロはいい場所だよ、住むことが出来て嬉しいよ”です。
ごめんなさい、嘘です。
答えた後にいつも考えます。
じゃ、日本料理店があって毎日お酒を飲めたら嬉しいのか?
もっと都会で何でもあったらそれで満足なのか?
毎回、時間を守ってくれたらいいのか?
そうではないのです。
ある・出来るに越したことはないですが…別になくてもいいのです。
私の中で“私は日本人でゴロンタロ人々は発展途上国の人で…”“わざわざこんな田舎に来てやってるんだ”などというおこがましい考えがあるのだと思います。
私は日本人。
これは変えられないし変わる気もサラサラありません。
私は日本人に生まれ、日本で生活してきたことを誇りに思っています。
もちろん、ゴロンタロにはいい場所もたくさんあるし、いい人もいるし、私が来たことでもっと勉強したい・もっと国際的になりたいと思って協力・行動してくれる人もいます。
でも、そんな人たちでさえ完全に受け入れることが出来ない。
私の考え方が偏っているせいか、心が狭いのか…。
文化が違えば考え方が違う。
私のコラムにこの言葉がたびたび出てくるのは、自分自身に言い聞かせているのだと思います。
きっと、まだまだなのですね。
ありきたりではありますが、好きな部分はもちろんのこと、ゴロンタロの嫌な部分も全部を丸ごと受け入れられるようになりたいなと思います。
そのために、言葉を覚えるのはもちろんのこと、宗教やインドネシアに関係する本を読んだり、生活習慣について疑問に思ったら聞いたりしているのだと思います。
他の方法を思いつかない私の頭の固さに、うんざりしますが…。
もっと知りたい、もっともっと理解したい。
これは私が楽しくゴロンタロで生活するためだけではなく、仕事で人と関わっていく以上大切だと思っています。
この契約更新の期間は、“私はゴロンタロが好き…なのか?”に対する答えを探す時間だと思っています。