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2010/12/27

というわけで、今年もいよいよ押し迫ってまいりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
ご存じのとおりこの週末は長野でフィギュアスケートの全日本選手権が行われたわけですが、今年も見応え豊富な内容だったと思います。
何しろ今や日本は、世界有数の「フィギュア大国」と言ってもいいくらいで、特に男女シングルに関してはレベルの高さのみならず、選手層の厚さにも驚かされます。
例によって今回もテレビ観戦でして(苦笑)、女子シングルを中心に感想など書かせていただきましょう。

何と言っても今回のハイライトは、安藤美姫選手が2004年以来6年ぶりに優勝したということではないでしょうか。
グリーグの「ピアノ協奏曲イ短調」をバックに、黒いコスチュームで演じたフリーはミスもほとんどなく、最近では最も見事に決まった演技ではなかったと思います。
惜しくも今回優勝は逃しましたが、浅田真央選手の「復活」は私も見ていてうれしく感じられました。
NHK杯のときの不調ぶりを見て、「今年はダメかな」とも思いかけていたのですが、さすがバンクーバー五輪銀メダリストの底力は本物でしたね。
リストの名曲「愛の夢」をバックに、優雅な大人の雰囲気たっぷりのフリーは完璧でこそありませんでしたが、「新境地を開いた」と思わせるには十分だったと思います。
バンクーバー五輪の「鐘」よりも、こちらの方が浅田選手に合っていると思いました。
3位には今年注目の村上佳菜子選手が入りましたが、やっぱり若いっていいことですよね(爆)。
個人的には笑顔いっぱい・元気いっぱいのショートプログラムが好きなんですが、ちょっと背伸びした感じのフリーもなかなかいけていると思います。
3年とちょっと後のソチ五輪はもちろん、その先2018年の韓国・平昌(たぶん)五輪でも活躍が期待できる人材だと思います。
以上上位3選手がそのまま、世界選手権代表選手に決まったわけですが、それ以外の選手にも魅力を感じた選手が少なくありませんでした。
バンクーバー五輪代表だった鈴木明子選手は、ショートプログラムでのミスが響いて4位に終わりましたが、鍛え抜かれた背中やキリッとした力強い目線などは健在で、まだまだがんばってほしいところです。
ほか、29歳にして現役で奮闘している村主章枝選手や、ジュニアの新星・庄司理紗選手も印象に残りました。

それにしても、優勝した安藤選手がフリー演技を終えた後見せたガッツポーズ、気合いが入っていましたねえ(笑)。
リプレイでも、ガッツポーズだけでも4回ほど角度を変えて流していましたね。
そして思うに、会心の演技の後にガッツポーズを見せるのは、「名古屋系」の女子フィギュア選手の「伝統」ではないでしょうか(爆)。
古くはあの伊藤みどり選手が、1988年のカルガリー五輪で最後のジャンプを決めた直後に見せていますし、以前書きましたが2005年の日本選手権では、恩田美栄選手が演技終了直後に渾身のガッツポーズを見せていました。
また浅田選手も、2005年のグランプリファイナルをはじめとして何度かガッツポーズを見せています。
そして今回の日本選手権でも、安藤選手のみならず村上選手も演技終了後に見せていましたね。
今年のベスト3も見事に「名古屋系」が独占しているだけに、ガッツポーズを見せるくらいに気持ちを前面に押し出していくということが、勝利の秘訣なのかもしれません。

男子シングルほかは、簡単にまとめましょう(笑)。
まず男子シングルは小塚崇彦選手が優勝しましたが、父親の嗣彦氏も3連覇したことがあり、親子での優勝は男子としては史上初ということでした。
今までは、高橋大輔・織田信成両選手に次ぐ「第三の男」というイメージがありましたが、もはや差はなくむしろ若い分優位に立ったのではないかという感じがします。
織田信成選手は、これまで酒気帯び運転で捕まるという「うつけ者」ぶりを発揮したり、五輪では靴ひもが切れるアクシデントに見舞われた「バンクーバーの変」、そして「桶狭間」顔負けの速攻で「できちゃった結婚」をしたりと、その血筋にふさわしい(爆)さまざまな話題を提供してきましたが、それらを乗り越えてきて一回り大きくなったことが、今回の2位という結果につながったのかもしれません。
「天下布武」までもう一息、といったところでしょうか。
高橋選手も今回惜しくも3位とはいえ、本人自身が「パッション出しまくりだった」と言うほどに情熱的な演技は、確かに観客の心に響いたと思います。
それにしても高橋選手、まるでジャニーズ系アイドルのようなものすごい人気でした(笑)。
個人的には、光GENJIの大沢樹生に雰囲気が似ているかなと思いますが・・・
いずれにしても、現時点ではこの3選手こそ日本最強で世界選手権代表にふさわしいメンバーだと思います。
アイスダンスのキャシー&クリス・リード姉弟は、相変わらず日本代表としては違和感を感じるのが正直なところですが、まあサッカーでも日本代表に田中マルクス闘莉王選手とか三都主アレサンドロ選手とかいるわけですから、慣れておきたいと思います。
最後に、ペアは日本の弱いところではありますが、東南アジア系カナダ人のマーヴィン・トラン選手と小柄ながら可憐な高橋成美選手の演技には、大きな魅力と将来性を感じました。

いよいよ来年3月に東京で世界選手権が開催されるわけですが、おそらく今回もチケット争奪戦には戦わずして負けることになるでしょう(苦笑)。
まあ、しっかりテレビ観戦しておきたいと思います。

おそらくこれが、今年最後の投稿になると思います。
来年も私らしく書いてまいりたいと思いますので、引き続きよろしくお願い申し上げます。

2010/12/27 11:58 | yamane | No Comments