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今回はちょっとお勉強。
ネイルの歴史をご紹介しようと思います。
*参考文献 JNAテクニカルベーシック
体の一部に彩色を施す化粧の始まりは、古代エジプト時代にさかのぼるといわれます。
植物のヘンナの花の汁を用いて、爪を染める風習があったとされます。
お洒落というより呪術的意味合いによるもののようで、ミイラにそれが確認されています。
その後、ギリシャ・ローマ時代には上流階級の身だしなみとして爪のお手入れが始まります。
マニキュアの語源である「マヌス・キュア」という言葉が生まれました。
ルネッサンス時代になると芸術文化の発達とともにバレエが創作され、舞台演出としてのマニキュア術が発達していきます。
近代19世紀には職業としてのマニキュアリストが登場されたとされ、ひろく女性の身だしなみとして浸透し始めます。
ここまではあくまで自爪をお手入れする健康美としてのお洒落です。
現在のマニキュアが登場するのはつい最近の1932年です。
場所はアメリカ。
それ以前に自動車用の速乾性塗料ラッカーが開発された際の副産物としての誕生です。
マニキュアそれ自体が開発されたわけではなかったのですね。
1970年代には、爪の長さを人工的に作り出すイクステンションが流行ります。
「ネイル」の発祥はアメリカ、という由来です。
では、今やその技術は世界一のレベルと称される日本での歴史はどうでしょうか?
爪のお手入れをする「磨爪術(まそうじゅつ)」が伝わったのは明治時代と古いのですが、
普及したのは昭和に入ってからでした。
以降長くは、簡単なお手入れと薄いピンクや真っ赤などの限られたマニキュアを塗るという技術だけでした。
しかし本場アメリカでの発達に影響を受け、70年代後半にはネイルサロンが登場しています。
飛んで90年代、ネイルムーブメントが巻き起こり2000年に入りジェルネイル(ソフトジェルネイル)の普及により現在のめざましいネイル産業の発展があります。
私がネイルの世界を知った90年代、それでもまだネイルはごく一部の層に支持されている特別なものだったように思います。
ネイルサロンは数も少なく敷居も高く、値段も一般的なものではありませんでした。
メニューも限られていて、気楽に毎月楽しむお洒落とはとても言えないものでした。
ジェルネイルという、取れ難くナチュラルな技術の導入により瞬く間にネイルが広まっていきました。2000年に入ってからのその普及の爆発的な広がりは「あれよあれよという間」でした。
価格競争が起こり、値段も美容院と変わらないものとなり、定期的にメンテナンスとして取り入れることが可能になり現在に至ります。
世界的にみれば古くからあるネイルの文化も、
日本では本当につい最近のお話です。
浅い文化なのになぜ日本のネイルが世界的に誇る繁栄を遂げたのか。
そこには私たちの民族性が深く関わっているように感じます。
そのお話はまた次回に。