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2012/12/12

こんばんは、酒井孝祥です。

タイトルを見て、何故に前回と同じ…?誤植…?と思った方もいらっしゃるかと思いますが、誤植などではありません。

歌舞伎の「出があるよ!」について前回説明いたしましたが、実は、結婚披露宴においても、それに似た演出があります。

ゲストハウス系の結婚式場などですと、新郎新婦の入場口が、通常の会場出入口の他、ガーデンテラスに面した扉であったり、階段の上にある扉からだったりします。

最初の入場口が通常扉で、お色直し後の再入場はガーデン扉から…などというのはよくある話です。

再入場が最初の入場口とは異なる場合、通常なら司会者はゲストが新郎新婦登場の瞬間を見逃さないようにと、

「皆様、今度はあちらのガーデン側の扉、〇〇色のカーテンにご注目下さい。」

などと、新郎新婦が出てくる場所を教えます。

それと全く逆のことをするのが、“ブライダル版「出があるよ!」”(※酒井のオリジナル語)です。

新郎新婦の再入場のタイミングとなり、会場内に流れるBGMが変化します。

司会者より、

「皆様、お待たせをいたしましたが、先ほどスタイルチェンジにお進みいただきましたお二人、お支度が整われた様です。今度はどの様な表情でご登場されるでしょうか?それでは、先ほどもお二人をお迎えいたしました、扉口にご注目下さい。」

とコメントが入ります。

そして、その扉の前にはキャプテンが控えていて、ゲストが注目するようにと、扉口を手で指しています。 

「新郎新婦のご入場です。」

そのコメントともに入り口の扉がバッと開きます!
しかし、そこには誰もいない!
ゲストの皆様が狐につままれたような気持ちでいると、突然、その通常の入り口とは逆の方向にあるガーデン側の扉がオープン!
振り向くと、なんとそこには新郎新婦の姿が…

という一種のサプライズ演出です。
正直、あまり見ることのないレアな演出ではありますが、その分、ゲストも予想だにしないサプライズ度の強い演出です。

次回は、「決して“理解する”必要はなく…」(古典芸能)をテーマにしたコラムをお届けします。

2012/12/12 12:45 | sakai | No Comments