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2012/11/27

 

まだ闇が目を覚ますことなく

安らぎの中にまどろむ頃

東の空に現れる白い閃光

星々の間を交わすように白い輝きが線となって現れ

夜明け前の森は冷気で誰も近づく事が出来ない程寂しく

微かに月明りが淡いピン黄色のバラの香りだけを照らす

昨日までの総ての事は闇の中に

どんな記憶も溶けてくれたら

どれだけ幸せになれるはずなのに

闇に包まれた森の中に立っていると

時折夜空に輝く白い線が現れるたびに

白い息を吐きながら

哀しい記憶は夜空を旅して

遠い記憶に隠れ

夜空の流星になり

思い出だけが閃光のように

夜空の流星になって

夜空に輝きだす

 

秋は気づかれないように過ぎ去り、

白い息が冬を連れてきました、

私たちは完全防寒着で見晴らしの良い丘の上、

寒いです温度計は2℃ですが、

風があるせいか寒いです、

時間は深夜の3時、

ママが獅子座流星群が見たいと昨日騒いでいたので、

家族全員で深夜に起きて丘の上にいます、

草の上は夜露で濡れている為に寝っ転がる事が出来ず、

先程から立ちっぱなしで東の空の獅子座を見つめています、

見えた、

又、見えた、

娘が隣で騒いでいます、

見えた、

又、見えた、

ママも隣で騒いでいます、

そう言う私も皆に負けじとばかリ、

首をいっぱい後ろにそり返し、

夜空を見続けています、

見えた、

見えた、

又流れ星が見えた、

獅子座周辺から放射状に流れ星が流れて行きます、

白い息の中に流れ星が流れて行きます、

深夜4時、

次第に東の空が明るくなりだすと、

草の上に降り注いだ夜露が輝きだします、

明け方の流星は、

久々に寒かったです、

目を覚ますと、

森の中では東の空から走り寄って来た朝陽が遊びに来ています、

窓の外では赤や黄色の紅葉が陽に照らされて奇麗です、

朝陽に輝く森の絨毯、

昨夜の事は遠い記憶のようです、

夜明けの流星は何も告げず、

昨日までの記憶を闇の中に隠して、

去って行ってくました。

 

2012/11/27 05:58 | watanabe | No Comments