ここ数か月、円高が進んでいます。
ルピア(Rp.)はインドネシアの通貨です。
私がこちらに来た時はRp.100=0.96円ほどだったのに、最近ではRp.100=0.83円です。
通貨は小さいお金から…
100、200、500、1,000、2,000、5,000、10,000、20,000、50,000、100,000があります。
100~1,000は硬貨、1,000から100,000は紙幣です。
つまり、1,000は硬貨も紙幣もあるのです。
前回のコラムで、ゴロンタロのお給料について触れました。
そうなんです。
ゴロンタロの多くの職場では月に一回、お給料がもらえません。
私もそうです。
大学という大きな機関に所属していますが、お給料はたいてい2ヶ月から3ヶ月遅れて支払われます。
2週間前にお給料をいただきましたが、前学期の授業料だという事でした。
前学期って…!
期末テストは6月に終わっていますから、3ヶ月以上遅れての支払いです。
お給料は、ゴロンタロだけか分かりませんが、現金支給です。
袋に入れられることもなく“はいっ”と現ナマで渡されます。
お札の枚数がすごいので、せめて袋だけは欲しいと毎回思うのです…
正直、私は日本からもお給料をもらっているので、生活は出来ます。
しかし、現地の方はどのように生活しているのでしょうか?
普通の大学講師の1か月のお給料はRp.2,000,000~Rp.2,500,000です。
この金額はゴロンタロでの平均収入とほぼ等しいです。
ここで、ゴロンタロの物価をご紹介。
お米20kg= Rp.200,000
屋台でのナシゴレン= Rp.8,000~Rp.10,000
コカ・コーラ(缶)= Rp.3,500~Rp.4,000
タバコ(一般的な銘柄)= Rp.10,000
T-シャツ= Rp.40,000~50,000
ティッシュ(1箱200シート)= Rp.20,000
ティッシュやトイレットペーパーなどは日本より高いです。
1年前に、ゴロンタロに大きなモールが出来たことは以前のコラムで書きました。
その中に入っている、レストランに注目してみます。
1人・ご飯と飲み物でRp.40,000ほどです。
家族5人で来た場合はRp.40,000×5人= Rp.200,000。
これは1か月のお給料をRp.2,000,000だとすると10%の出費になるわけです。
オシャレなカフェでドーナツとコーヒーを注文とても、Rp.35,000と決して安くはありません。
次に携帯電話。
学生・先生方含め、2台持ちが一般的なようです。
しかも、2台とも安い携帯電話ではありません。
カメラの機能がいい・タッチパネル・最新のデザインなどこだわりがあるようです。
平均すると、1台Rp.3,000,000~Rp.5,000,000です。
これはすでに、給料オーバー。
月々Rp.150,000ずつなどの分割で支払います。
2台だと月々Rp.300,000 (1か月のお給料15%)です。
移動用のバイク。
1台Rp.9,000,000です。
最近だと車を購入する方が増えています。
1台Rp.200,000,000。
これまた分割払い。
車の購入だと、日本でも分割ですかね…
何が言いたいかと言うと、物の値段とお給料が合っていないと思うのです。
外(海外やインドネシア内の主要都市)から入ってくるものとゴロンタロの給与事情。
発展していく過程の国では、どこでも問題になるのかもしれません。
実は、インドネシアの公務員(大学講師含む)は副業が許されています。
というより、月々の給料では生活できない(月に一回支給できない)ので、副業を推進しています。
副業をもつための大学講師向け講習会も半年に1回あるほどです。
しかし、どんな理由にしてもお給料の支払いが遅れる原因にはなりません。
同僚の先生方に失礼承知で聞いたことがあります。
“どのように生活しているのですか”
答えは決まって“借りる”というものでした。
これもこれで、利子などが発生して大変だと。
さらに突っ込んだ質問をします。
“貯金はしていますか?”
この答えも決まって“いいえ”です。
お給料が遅れる事を承知していても、貯金をしないのです。
お給料をもらって月々の返済にあてた残りのお金は、ある分だけその時に使います。
パーティー・友達とのカラオケや食事・家族との旅行などです。
私はと言えば、寝る前に家計簿をつけることを日課にしています。
初めてゴロンタロに来た時、1か月どのくらいのお金が生活に必要なのかが全く分からなかったからです。
これが原因で習慣化してしまったのですが…
もちろん、一番小さなRp.100単位で収支を把握します。
ここで、私のちょっとした疑問を。
買い物する時に、代金をキッチリ支払えないのです。
例えば“シャンプー= Rp.21,150”
ルピアの最小通貨単位はRp.100なので、この“Rp.50”は通貨がありません。
したがって支払いは“Rp.21,200”になるわけです。
オシャレなレストランやカフェではお釣りの小銭がありません。
合計金額が“Rp.31,200”だった場合。
Rp.32,000を支払ったとしたら、お釣りのRp.800は飴玉になって返ってきます。
日本では考えられない事です。
最小通貨と値段が合わない、お釣りが現金じゃない。
1円でも安い食料品などを求めて、スーパーをはしごする方がゴロンタロに来たらビックリすることでしょう。
インドネシアの方は全く気にしないと言っていました。
しかーし、私は飴玉お釣りが本当に嫌なので、小銭を持ち歩きキッチリお支払。
よく行くスーパーやカフェの店員さんは、私が小銭を出すのを待ってくれるようになりました(笑)