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最近急に英語が必要になりまして、「Facebookで外国人と友達になれば英語を覚えるのが楽しくなって非常に良い」と聞きアカウントを作りました。早速外国の人からフレンド申請があったので承認し、ドキドキしながら更新を眺めているのですが、、どうもその、、値段がついた絵とか写真の事しか話してくれません。
フィルコです。こんにちわ。
重たい話題で失礼してます。
飲み屋で私に絡まれたつもりで読むのが本編の正しい読み方です(笑)
ブースターミーティングに行ってきた感想の続きであります。
■怒り
我らが東京アパッチは、都内各地、近郊での土日開催を計画してほぼ実行段階まで行っていながら、新運営会社はそれを反故にして「代々木第二体育館」の一極開催に方針をチェンジしました。
これは、せっかく地域とのネットワークを築くチャンスを掴んだのに、それを自ら手放したどころか、好意を裏切り敵に回してしまったことを意味します。これは本当に不幸なことで、後々大きな壁となってアパッチ運営陣の前に立ちふさがることでしょう。
以前書いたように、現運営会社はバスケットボール自体を裏切ることはしないと、バスケ馬鹿的な嗅覚によって確信してます。経営能力や、理念、ビジョン、チーム愛、どれをとっても過去には無いレベルにあるだろうと感じていますし、もちろん応援しています。ただ、アパッチがここまで培ってきた事の中で、決して多くはない「良いこと」を無知によって反故にしてしまったことには失望以外に言葉はありません。
スケジュールに関する将来ビジョンについての説明を聞いて、さらにガックリきました。「来期は金土または土日の週末開催と、平日をバランスよく確保できています。」と。
だったらなおさら来期からの週末ゲームにたくさんの人に来てもらうために、今季は都内近郊で試合をして東京アパッチの周知に努め、ネットワークを広め「東京のバスケットチーム」としての足元を固めなければいけなかったんじゃないのかと。旧執行部についてにもリーグ首脳部についても、なぜそこを説明できなかったのかと。リーグ池田社長さんが近くにいながら、そんなことも理解させられなかったのかと。怒りがこみ上げてきました。
首都圏では殆どメディアに取り上げられない東京アパッチが、どうにかして「地域の象徴」たるスポーツチームとして生きていく。そのためにアパッチに愛情を持って下さった各地域の方々が、手を差し伸べて一緒にやろうと言ってくれた結果が各地開催なんじゃないのか?最初は小さくても、そのつながりの一つ一つが本当の意味での「地域のチーム」としての土台になっていくんじゃないの?
それを全部ひっくり返しておいて「最高のエンターテイメントのため」なんて言われても、容易に首を立てに振れるもんじゃない。むしろその実現のためにこそ必要だったものを自ら壊していることに気付かないその浅はかさに腹が立ってしょうがない。
質疑応答のとき、上に書いたことを言わせて頂きました。その回答は「地域密着は私どもとしても最も大事なことと考えており、各地のイベント参加やクリニック開催を通してコミュニケーションを深めていく考えです。」でした。
馬鹿にしとるのかね。
ミーティング当日の19日、代々木第二体育館のお膝元、渋谷の街は秋の最大の祭りで賑わっていました。道玄坂、センター街、全部通行止めにしてお神輿が何台も出る大きな祭りです。そこに選手も関係者も一人も食い込めず、その発想すらなく、何が「コミュニケーションを深めていく考えです」だ。
少しでも早く認識して欲しい。このままではヤバいということを。現経営陣がどんなにチームに愛情を持っていても、お客が集まらずビジネスとして成り立たなければ、手放さざるを得ないってことは、ビジネスのプロである彼ら自身が一番よく分かっているはずでしょう。成果が予想を大幅に下回れば、いくら長期ビジョンを持っていたってシビアな判断をしなければいけなくなるのは目に見えている。
ただ、これは救いが無いということではありません。まだまだ全然あります。
むしろ救いだらけ。
「知ること」ができれば、現経営陣ならば必ず200%以上の改善をすることが出来るからです。それだけ愛情と熱意を持っているし、絶対的な能力を持っていると思います。山本氏はそれを実現するためにアパッチの一員になってくれた人だし、そういう人を入れるということは、EVOに「知るための努力は惜しまない」という気持ちがあるということでしょう。
幸か不幸かホームゲーム開催までまだ時間があります。「東京一丸」の意味に気付く時間は沢山ある。
チームは必ずいい成績で年末を迎えてくれるでしょう。そのとき、最高のホームでアウェイを転戦した選手達を迎えてあげたい。ホームとは、主催がお客を迎えるとの同時に、お客が選手達を迎える場所であるということを、知って欲しい。
家族がお互いに「お帰りなさい Wellcome Home」が言える場所が「家(HOME)」でしょ?
シーズンが始まる前に何をそんなに心配しているのかと、まったく我ながら気持ち悪い。
■補足
長々と愚痴ってしまいました(汗
読者の方には「アパッチの事情なんか知らんよ」という方もいらっしゃると思うので説明しますと、昨季、元々ホームとして使っていた有明コロシアムが「料金未払い」で使えなくなり、おまけに前々運営会社の破綻で他の会場すら押さえられなかった関係上、なんとか代々木第二体育で『平日に』試合を行うことで試合を続けてきた。という事情がありました。
それ以前にも何度か平日代々木開催をして、そのときは確かに客入りはよかったのですが、それはプレーオフのワイルドカード枠を争うシーズン大詰めの試合だったり、招待券を発行したりする余裕があってこその話でした。
代々木公園週辺の『平日の夕方~夜の人の流れ』をご存知の方は分かると思いますが、原宿、渋谷とも繁華街から体育館方面への人の流れは、膨大な周辺人口から考えれば、ほぼゼロに等しい程で、公園の周りをジョギングする人がいる程度です。
はっきり言って、事前に「アパッチの試合がある」と知っている人でなければ、敷地の奥にある第二体育館まで足を運ぶ人は皆無です。体育館への入り口も非常に殺風景で、通りすがりの人が「む、ここでは最高のエンターテイメントが行われている!!」と感じることは、まあ無いでしょう(笑)。
それ以前に、大前提である「事前に試合の開催知ってもらう」ということが最も難しいのが、殆ど首都圏のメディアに取り上げられることが無い我が東京アパッチです。
そこを何とかするために、平日開催をやめ土日を中心に、しかも都内近郊の多数の会場でホームゲームを開催して回ることになったと私は考えています。それぞれのローカルコミュニティとの連携を強め、メディアに頼らない周知ネットワークを築くことが大事なミッションだったのです。
昨季、墨田区体育館で土日開催が出来たときには、駆けつけてくれた満員のお客様のうち、特に子供達が沢山リピーターになってくれて、次週の「平日の」代々木体育館に家族で来てくれました。試合開催前から、地元商店街、バスケット協会、学校、PTAなど、地域のローカルコミュニティから本当に大きな協力を頂き、他のインベントなどでの連携話に繋がるなど、相乗効果もありました。つまり効果は確信されていたわけです。
昨季はボランティアに力を入れたこともあり、かなり内側に近いところから現場を見ることが出来ました。大変なシーズンでしたが希望が見出せるところには来ていただけに、全くのリスタートになったことが残念でなりません。
とはいえ、現体制の新しい挑戦を応援しないということではありません。希望は見えたとはいえピンチの連続であったことも感じていました。いつ無くなってもおかしくない我らが東京アパッチを救ってくれて、なおかつ実際に最高のチーム作りを進めてくれいる現経営陣にはとても感謝しています。
愚痴っているのも「不信感」とかそういうことでなく、「期待の裏返し」と思ってもらうのが正しいです。お前は出来る子なのに何をモタモタやっとるのか!と。
もちろん自分のモタモタっぷりはすっかり棚に上げて(笑)
今からでも全然遅くない。地域行政、地域経済、地元コミュニティーとの連携を深めて、お互いに利益を享受できるような体制を作っていかなければ、継続的にアパッチが存在して行くことは難しい。たとえ順調に経営できたとしてもだ。
いつかは実現するであろうJBLとbjリーグの統合リーグ。「東京のチームはどこか」となったとき、このままでは「アパッチは東京にいらない子」として、急速に地域連携の動きを増しているトヨタ、日立の両チームに駆逐されてしまう存在になる。そこに働く政治力を跳ね返すだけの「地域の支持」をどれだけ東京アパッチが持てるか、今のままでは到底望めない。よくてフランチャイズ移転、悪ければ消滅しちまう。
しょうがない事なんだけど、『外資系』には「メガロポリス東京」を一皮剥いた「村社会の集合体」がなかなか見えない。
それで私はギャーギャー言うとるわけであります。
なんでこんな事を考えるようになったのかは、仙台で学んだことがきっかけでありまする。
次回はシリーズその3:仙台で学んだこと