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非常に久しぶりの更新となってしまいました。
最近はデザイン関係の仕事ばかりをしていて,絵を描くことがままならず
このコラムをどう書いたらいいものか頭を悩ませてしまっていました…。
しばらくこの状況が続きそうなので,イラスト的視点のロンドン・留学について何本か書いていこうと思います。
帰国して丸一年が経ち,わたしもいろいろ心境の変化があったので,そんなことについても。
オリンピック,そしていよいよ始まったパラリンピックで盛り上がるロンドン。
歩行者のかた,自転車のかた,お車のかた,各経路に変更がありますので注意してください…
競歩とロードレースと新体操?をもじって挿絵にしていました。
無理矢理ではあるけど,思わずくすっとなってしまうイラスト。
テーマも分かりやすいし,このまじめな絵柄とふざけた表情,動作がおもしろい。
フットボールですね。困りますね…
これも好きだった。オリンピック開催で道が塞がる,というのをこういう切り口で来る…
通行止めのマークなんかより,ユーモアがあって面白い。
TFLというのはロンドン交通局,かなりまじめな組織です。
でも,地下鉄に貼ってあるポスターや、こういったちょっとしたビジュアルがすごくユーモラスで凝っていて,
いつも楽しんでみていました。
日本ではあまり見かけませんが,向こうではイラストレーションがメインビジュアルに使われる事が非常に多いなと思います。
絵のタッチとしてはアニメの可愛いキャラクターというより,もっとリアルなイメージのキャラクター,もしくはグラフィックデザインとしての単純な絵が目立ちました。色合いもビビット。
個人的な意見ですが,ポスターなどの表現で,日本では写真媒体を使うことのほうが主という印象があります。
(それか,ものすごく[カワイイ]イラストか…)
経済誌などの雑誌の挿絵などもそうです。
オフィシャルな印象を与えたいときに写真を使った表現が適しているという考えなのかもしれませんが,
すこし皮肉ったり,テーマをより強調しダイレクトに伝える手段として,イラストレーションやグラフィックが持っている力は大きいのではないでしょうか。
ただ,需要として,イラストレーションは可愛いもの,やわらかい雰囲気のもののほうが求められているような,そんな印象も日本では受けます。
上のTFLのイラストも,面白いけど可愛くはない,というように受けとられると言うか…
逆にロンドンだと,きれいに描けているけど面白くない。となる。
嗜好や,心地よい表現の違いは,地域によって大きく変わってくるものかもしれません。
イラストレーターやデザイナーとしては,自分の表現したいもの,感性によっては,活動の場所も選んでいくべき,
そしてそれは必ずしも自分の国ではないかも…
とにかく 日本でのイラストレーションの可能性,需要,
もっともっと 広がればいいなと思います。