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トランペットの練習で大事なことって何だろう、というお話です(地味な話題ですね…)。
トランペットに打ち込むようになって約28年。最近になってやっと、つくづく感じていることなんですが…。
ずばり、「休み休みやる」ということなんです。
このコラムを始めて、改めていろいろ調べるてみるにつけ、このキーワードの重要性を再確認してもいます。
クラシックの高名なトランペット奏者の方もこうおっしゃっているようです。
「6分吹いたら、9分休む」
とあるサイトでも、こんなことが書いてあるのを見つけました。
「練習した時間の倍の時間を休憩にあてなさい。休んでいる間に上手くなります」
理由は、というと…。
トランペットを吹いていると唇に圧力がかかりますので、血流が悪くなり音が出にくくなります。その状態で吹き続けると、口の周りの筋肉に不当な負荷がかかってしまい、元に戻りにくくなります。
そんな状況で吹き続けることは、練習としてはむしろマイナス、なんですね。
トランペットは(他の金管楽器も)、音の発生源が唇(人間の体)ですから、唇のコンディションキープは重要です。
特に高い音を出した後は、しっかり休むことが大切です(高い音ほど、負荷が大きいんです)。
ぼくはクラシックを演奏したことがないのでよく分かりませんが、なんでもクラシックの曲では、トランペットが高い音を吹いたあとは、その後しばらく、トランペットパートは休憩となるようです。
トランペッターが回復できることを計算して作曲されている、とか…。
もしくは、トランペットが高い音を出すのは最後だけ。
ただ、そもそも練習時間を潤沢に確保できない場合、休み休み練習することは難しいです。
そして、疲れること=練習したという気分に浸れる、という傾向もあります。
負荷をかけてバテバテになって、「ふ〜、練習した〜」的な図式です…。
大学3年のころにはこんなことがありました。
とりあえず最後の定期演奏会を前にして、その1か月前に、それまで以上に猛練習を積みました。
5時間くらい、ちょっとずつは休憩はとりつつでしたが、ほとんどぶっ続けで練習してました。毎日…。
演奏会当日が近づくほどに、練習すればするほどどんどん調子が落ちていき、本番当日はどん底でした…。
ほとんど音が出ないに等しい状況でした。本当に苦い思い出です。
この理由が、練習のやり方が悪かったから、と気がついたのは、そのあと何年も経ってからです。
練習しても上手くならない、素質がないんだ…、と落ち込みました。
トランペットはやめようと思いました。多分、3か月くらいは吹かなかったと思います…。
でも、やっぱりもうちょっと上手くなりたいな…、という気持ちが再燃し、そして今に至っているんですが…。
とにかく、スタミナを付けたいというところは、今でも大きな練習テーマの1つですが、そのためにも、良いコンディションの中で練習する、というのは、とても大事だと考えています。
幸い今は、在宅フリーランスで仕事をしているので、休み休み練習ができていて、その部分ではとても幸せです。
さて、結論です。
トランペットの練習で目指すべきは、
「きつくてもがんばれる」ではなくて、
「良い状態が長続きするように」。
人生でも同じですね。
(強引に、人生に結びつけてみました…)。
そんなこんなで、ぼくは今日もラッパを吹いて暮らしています。