« 夢 〜匂いと嗅覚の学校〜 | Home | SALSA PARTY『ゲツぺト☆サルサ』 »
2012/08/18
お盆が過ぎ去り、山の様子が少しずつ変わってきた。
木々の色、空気の冷たさ、動物達の動き・・・。
奥深くでは既に紅葉している葉も所々で目にする。
今、こうしてコラムを綴りながら窓の向こうに聞こえているのは秋の虫 の音だ。
大雪山では早くも初秋を迎え始めたらしい。
こうなってくると、山にやってくるお客さんから「今年の紅葉はどんなも ので
しょう?」という質問を数多く受けるようになる。
毎日山に生活している自分にとって、正直紅葉のピークがいつになろうと あまり
問題ではないのだが、やはり旅行者にとってはそうはいかない。
僕が生活している山小屋の隣には、かつて昭和天皇も訪れたという一軒 の小さな
温泉宿がある。山小屋らしい作りでとても味のある宿なのだが、 ここではその年
の秋に宿泊した登山客が来年の秋の予約を入れて帰るの だという。
この静かな山域が唯一ごった返す季節である。
大勢の観光客が「日本一早い大雪山の紅葉」を求めて全国から駆け付け、 宿泊先の
確保に四苦八苦していることを考えると、僕は申し訳ないほど 「幸せ者」だ。
春から秋までこんなに贅沢な環境の中で生活し、おまけに毎日温泉付き ときている。
紅葉の全盛期を迎える頃、毎年つくづく思うのである。
「山の生活は最もシンプルで、且つ最高の贅沢である。」
今日は「初秋の風」を感じながら森を歩いていて、珍しくこんなに近くで 「エゾライ
チョウ」と出会うことができた。
2012/08/18 11:17 | yamada | No Comments