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2012/08/13

先月、バレリーナ下村由理恵さんの公演を観てきた。
青山の円形劇場、しかも最前列だったので息遣いまで感じる至近距離で観ることができた。
演目は全て創作だったので、いわゆる古典バレエではなく、言ってしまえば自由なスタイルなんだが。。。
下村さんはトゥシューズをはいて踊っていたが、なんとリボンがない!
しかも裸足だった!

プチ解説をすると…
トゥシューズはつま先で立つために、先が固くなっているシューズ。
普通は足の甲から足首をリボンで結んで履く。
  
トゥシューズはぐにゃぐにゃに柔らかいシューズではないので、もともと靴下のように
足にフィットするものではない。
リボンがない、ということはよっぽど何かの方法で足にフィットさせていなければ脱げてしまって踊れない。

買ったばかりのシューズは硬いので、足に少しでも馴染むように、履く前に手で曲げたり、底を削ったり、リボンの他にゴムをつけたり、糸などで、つま先の部分を広くしたり、それぞれ個人がカスタマイズするもの。

後日どうやって履いているか聞いたが、あんなに自然にフィットしているのには驚いた。
どうやら最近はリボンなし、裸足というスタイルが流行ってきてるらしい。
古典バレエや、衣装の種類によってはやらないスタイルだと思うけど。

下村さんのシューズは、ほとんど足の一部と見えるほどつま先から甲の高さも自然だし、土踏まずの部分もとても柔らかかった。

硬いシューズは、そこそこレッスンを受けている人でも靴に乗っかって立つことができる。(ダメよ、ちゃんとレッスンしてね)
柔らかいシューズほど足、脚の訓練が必要で、身体を引き上げなければ立てない。

よく外国人のバレリーナも「よくそれで立てるね」ってほど柔らかいシューズで踊っているが、下村さんのもまさにそれだった。
隅々まで神経が届く訓練されたしなやかな身体、美しさに圧倒されたひとときだった。

2012/08/13 10:00 | aimi | No Comments