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2012/06/18

ブサカワ、エロカワなどいろいろな「~カワ」というものが蔓延している。ブサカワというのはブサイクカワイイ、エロカワはエロカワイイ、の略だという。

今日、ボクが重い腰を上げて日差しに向かってめんどくせぇなぁと叫びつつ釣ったのは「オイカワ」だ。おいしくないかわの魚だから「オイカワ」なのだろうか。おいてめぇ良く見るとかわいいやつだ、だからオイカワだろうか。そのあたりはよく知らないしあまり興味もない。

展示の水槽にドンコという悪魔化したハゼのような魚を入れたら、どんどん水槽内の他の魚を食ってしまい、展示が寂しくなってしまったので、補充するために市内のN川のポイントに向かった。狙いの魚がオイカワという魚だったってわけさ。

最近、行きつけの熱帯魚屋の店員が同い年ということもあって激しく交わり、盛り上って海外の魚ばかり目を向けていたので、ここらでちょっくら減点怪奇?おぉ、なんだこの変換は!?原点回帰で日本の川の魚を攻めるのだ!

方法としては、とてもシンプルで釣具屋で、一番小さい針を買って、昼に食ったレーズンパンのカケラを鼻くそ大に丸めて針につける。ホイッと川の淵に投げる。釣れる。ウレシイ。楽しい。

ウネウネ多足ゴカイや、ウジムシなどを使う必要なく、パンで簡単に釣れてしまうので簡単というかあっけないというか、とにかくリーズナブルなのですね。竿もいらない。その辺に生えている竹をへし折ってきて使えばOK。子供のザリガニ釣りに毛が生えた程度のレベルである。

                                  

川の魚は、アミを片手に川にズンガズンガ入っていって、川岸の草むらをガサガサやると結構採れるけれど、ハゼ系の底モノの魚が圧倒的に多い。今回の狙いの中層から表層を泳ぐロケットタイプの体型をした魚は、なかなか採れない。川に入っても目があった瞬間に簡単に足の間をすり抜け遠くのほうに逃げてバーカバーカと言ってくるムカツク野郎なのだ。川はヤツラの土俵なのだ。

というわけで今回は釣り。この時期のオイカワは婚姻色といって繁殖期特有のカラフルな色が体に現われ、オスはほっぺに「追い星」というニキビのようなブツブツができる。これはコイの仲間の特徴。

同じ要領でカワムツという魚も釣れる。カワムツのほうが多く釣れる。こちらも繁殖シーズンでキレイな体の色だ。カワムツとオイカワが同居している淵なのだ。カメもいた。ヘビもいた。トカゲもいる。トリもお空で鳴いている。みんないてボクもいる。風が吹く。お日様ランラン。地球に生まれてよかった。

オイカワもカワムツも小さな川で暮らし、いつかアタイらもヤマメやイワナのように有名になって塩焼きになりたいわね、っと思いをはせている雑魚というやつだ。

                          

浅い川なので、魚がパンを食うのが見える。お!うまそ!パクリ!なにっ!しまった!!くそぉ!!無念!!という一連の釣れるまでの基本段階が見えるのだ。

小さいものが多いが、5匹に一度くらい、警戒しつつも近寄ってきて一気にパンに食らいつくボス的サイズのオスも釣れて、こういうのがかかると竹の簡易竿が折れそうになるくらい引っ張られて楽しい。気分はマグロやカジキに挑む松方弘樹だ。カジキじゃなくてオイカワだけど。

でかいやつは釣り上げられると、てめぇ!上から卑怯だぞ!パンなんかで釣り上げやがって!人でなし!!っという目でボクを見つめ、必死にもがいて川へ逃げようとする。ハイハイ、ゴメンナサイネ、アンタは今日から水族館よ、とあしらって針をはずしバケツに放り込む。

でかいのが上がると、川下は警戒するのか、すこし釣れ行きが鈍る。あのパンは要注意だ!むやみに食いついてはいかん!さっきも向かいの家の及川さんのご主人があれに食らいついた途端に謎の失踪をしているんだ。っと水面下では長老株が町の重役たちを集めてガヤガヤ緊急会議をおこない連絡網が回るらしい。

しかし相手はドブ川の雑魚だ。5分もするとまた釣れだす。でかいのが釣れるとまた止まる。すこし休んでパンを入れるとまた釣れる。

                              

1時間ほどで20匹くらい釣れた。うち15分くらいは畑から帰る途中に通りかかった自転車のオバサンの地獄のエンドレス一方的トークに捕まっていたので、都合45分くらいだ。私はアンタのことをよく知っている、よくテレビや地元の広報誌で見るからだ、というわりには、話を聞くと誰かと間違えているような発言が多く、すこし問いただすと畑の会話に話題をすりかえる不思議なオババだった。

 

 

 

 

2012/06/18 09:29 | kobayashi | No Comments