それでは今回は本編に戻りまして(笑)、前回の続きをお送りしたいと思います。
さて、ボディビルのカテゴリーとして前回は「ボディビル」及び「健康美」をご紹介したわけですが、今回は残る2つのカテゴリーについてご紹介いたしましょう。
まずは「フィットネス」ですが、こちらは鍛え抜かれた体の外見のみならず、その能力を深く問われるカテゴリーと言えます。
具体的には、「ルーティンラウンド」と呼ばれている、ボディビルで言うところの「フリーポーズ」に相当するものですが、これがフィットネスの特徴と言えるでしょう。
ボディビルや健康美ではビキニで行うところを、フィットネスでは各選手オリジナルのコスチュームで、その身体能力をアピールするのです。
これには、ダンス・体操・エアロビクスなどの要素が多く取り込まれており、躍動感あふれる「choreography」が繰り広げられます。
ちなみに、日本のフィットネス競技においては小道具等の使用は認められていないのですが、アジア選手権では使われた例もあります。
一方で、健康美と同様に「回転演技(クォーターターン)」で比較審査を行うラウンドもありますが、これは各選手オリジナルのビキニで行われ、ワンピースを着用する機会はありません。
ちなみに「回転演技」を行うときは、まず最初に「フロントリラックス」というポーズをとり、「Turn to the right(右を向いて)」の号令とともに右に90度づつ回転します。
そして最後に「ボディフィットネス」ですが、これは簡単に言ってしまうと「パフォーマンスのない健康美」ということになるかと思います。
このカテゴリーは、鍛えられた女性の体の見栄えを競うもので、基本姿勢の比較のみにより審査されるものです。
まず第1ラウンドとして、黒いビキニに統一して比較審査を行います。
健康美の場合は、第1ラウンドは各選手オリジナルのビキニですが、ここも違いのひとつになります。
また、この第1ラウンドではアクセサリーの装着は禁止です。
次に第2ラウンドは、各選手オリジナルのワンピースを着用して、同様に比較審査を行いますが、ここでも健康美とは微妙な違いがあります。
それは、健康美で行われる「ダブルバイセップス」などのボディビル系のポーズは行わないということです。
ここまでは、昨年8月に行われた「オールジャパンミスフィットネス&ボディフィットネス」という大会で、撮影したものを使用しました。
そしてこの段階で入賞者が選抜されて、決勝ともいえる「第3ラウンド」に進みます。
第3ラウンドは、各選手オリジナルのビキニになり、これでまた基本姿勢による比較審査となります。
一時期この第3ラウンドは、第2ラウンド同様ワンピースで審査をしていた時期がありましたが、おそらく同じことの繰り返しではつまらないという声があったのでしょう、今年からまたオリジナルのビキニに戻され、3種類の水着が楽しめるようになりました(笑)。
なおこちらのみ、2007年に行われた「東京ボディフィットネス選手権」のものを使用しました。
昨年のオールジャパンのときは、まだ第3ラウンドはワンピースのままだったものですから・・・(苦笑)。
個人的には、「choreography」的要素に欠けるボディフィットネスは、あまり面白いとは思わないのですが、逆にそのパフォーマンスを考えなくてよいのがいいのか、近年エントリーが最も増えているのがこのボディフィットネスだったりします(爆)。
ただ、アジア選手権などの国際大会では、ボディフィットネスにあっても選手紹介時に1人づつステージ3カ所ほどでオリジナリティを生かしたポーズを披露する機会もあり、これには「choreography」的な要素も含まれて見所になっていますので、日本の大会でもぜひ採用してほしいと思っています。
以上、ひととおりボディビル競技の各カテゴリーを、女子を中心にご紹介させていただきました。
男子に関しては、前回書きましたとおり日本ではボディビル以外のカテゴリーは、基本的に行われておりません。
7月からは、10月の日本選手権まで毎週のようにボディビルの大会が行われますから、ぜひ機会がありましたらご覧になってみてはいかがでしょうか。
具体的な大会日程は、日本ボディビル連盟(JBBF)のホームページに詳しく掲載してあります。
また、私のもうひとつのブログもあわせてご覧ください(笑)。
というわけで、次回はまたまた「番外編」をお送りしてしまいます(水爆)。